水の音が、まず迎えてくれた。 駅を出た瞬間、どこからか川の気配がする。 郡上八幡は、そういう町だ。 山に囲まれて、水に育てられて、踊りで生きてきた。 歴史があるのに、重くない。 古いのに、息苦しくない。 ただただ、心地よい。
郡上八幡のおすすめスポット
郡上八幡城|天空の石垣から、町全体が見渡せた
山の上にある。
それは知っている。
でも、実際に歩くと思ったより急だ。
城下町の路地を抜けて、石畳を登って、息が上がる頃にたどり着く。
標高354メートル。
見上げた石垣が、ずいぶん立派だ。
天守に入って、窓から外を見た。
吉田川が光っている。
赤い橋が小さく見える。
町全体が、手のひらの上にあるみたいだ。
木造復元天守は昭和8年に再建されたもの。
古びた木の階段を上るたびに、ぎしぎしと音がした。
その音が、妙に好きだ。
春は桜が城を囲む。
4月上旬、満開のタイミングで来られたのは運がよかった。
桜越しに見る天守の白壁が、あまりにきれいで、しばらく動けない。
吉田川|あの透明度は、反則だ
橋の上から下を見た。
底が丸見えだ。
吉田川の水は、本当に澄んでいる。
青というより、緑がかった透明。
じっと見ていると、吸い込まれそうになる。
宮ケ瀬橋のあたりが、一番にぎやかだ。
夏になると地元の子どもたちが橋の上から飛び込むらしい。
高さは12メートルほどあるという。
この日は春だったから誰も飛んでいなかったが、橋の欄干に立って下を見たら、足がすくんだ。
川沿いを少し歩いた。
柳の木が風に揺れている。
水の音が、ずっと耳に残る。
石畳の遊歩道があって、靴を脱いで川に入る人もいた。
水に手を入れてみた。
冷たかった。
それだけで、十分だ。
川沿いの町並みも古くていい。
白壁の蔵が並んで、水路が走っている。
歩くだけで、1時間は過ぎる。
郡上踊り|夜の町が、別の顔になる
郡上踊りは、夏のものだ。
正式には7月中旬〜9月上旬に開催される。
その中でも「徹夜踊り」があって、8月13〜16日は明け方まで踊り続ける。
春に訪れた今回は、観光客向けの体験踊りに参加した。
料金は無料。
「やちく」「河曲がり」など、振り付けを教えてもらいながら踊る。
最初は恥ずかしかった。
でも、輪の中に入ってしまえば、もう関係ない。
三味線の音が聞こえて、体が自然に動く。
隣のおばあちゃんが、やさしく手をとって教えてくれた。
郡上踊りが400年続いているのは、難しくないからだ。
誰でも輪に入れる。
よそ者も、観光客も、関係ない。
夜になると、提灯が灯って、町が柔らかくなる。
あの光の中に溶け込んだとき、郡上八幡に来た理由がわかった気がした。
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