瀬戸内海に浮かぶ小さな島が、 こんなに濃い歴史を持っているとは思わない。 村上水軍が制した海。 石に刻まれた五百の顔。 そして、あのはっさくがここから始まった。 因島は、知れば知るほど、もう一度来たくなる島だ。
しまなみ海道に架かる橋でつながる広島県の離島、因島。福山駅から尾道方面のバスに乗り継ぎ、約50分で島に渡れる。大阪からは約2時間だ。島内の移動には車が便利。丘の上に立つ因島水軍城は、村上水軍が瀬戸内の航行を制した歴史を伝える城址で、石垣の上から瀬戸内海の島々を見渡せます。白滝山の五百羅漢は、登山道の随所に石像が並ぶ独特の聖地で、山中に入るとすぐその異質な景観に引き込まれる。光善寺の境内には江戸末期に島の僧が見つけたはっさく発祥の原木が今も立ち、黄金色の果実の原点を目の前に確認できます。日帰りでも主なスポットをひとまとめに巡れる。瀬戸内に浮かぶ石垣の城。
因島のおすすめスポット
因島水軍城|海賊の末裔たちが、ここで空を見ている
「海賊」という言葉が、妙にリアルに感じられた場所だ。
因島水軍城は、山の上にある。
駐車場から歩いて10分ほど。
急な石段を上ると、小ぶりな白い城が現れた。
入館料は大人310円。
中は展示室になっていて、村上水軍にまつわる甲冑や古文書が並ぶ。
正直、建物自体は再現されたものだ。
でも、天守から眺める瀬戸内の景色に息を飲んだ。
島と島の間を縫うように船が通る。
あの海を、村上水軍は自分たちの庭として持っている。
案内板をぼんやり読んでいたおじさんが、
「ここの子孫が今も因島にいるんよ」と教えてくれた。
歴史が、まだ生きている島だ。
白滝山五百羅漢|石の顔が、500体、山の中にいた
地図で見ると、白滝山は小さな山だ。
でも、登り始めてすぐに気づく。
ここは、ただの山じゃない。
登山道の至るところに、石像が現れる。
500体以上の羅漢像が、斜面にひしめいている。
全部、江戸時代に一人の僧が彫らせたものだという。
ひとつひとつ表情が違う。
笑っているもの、目をつぶっているもの、
どこか遠くを見ているもの。
苔に覆われたものもあって、長い時間を感じた。
頂上まで約40分。
そこからの眺めが、またすごかった。
360度、瀬戸内の島々が広がる。
「なんでこんな山の中に」と思いながら登った。
でも着いたとき、なぜかここで正解だ。
不思議な静けさがある場所だ。
はっさく発祥の地|あの苦みは、ここで生まれた
はっさくが「因島生まれ」とは、なんとなく知っている。
でも、実際に発祥の地を訪ねたのは初めてだ。
重井町の浄土寺。
その境内に、樹齢150年以上のはっさくの原木がある。
幕末の頃、この寺の住職が境内で見つけた果実が起源とされている。
たった1本の木から、因島全体の名産品になった。
木の前に立つと、思いのほか大きかった。
今も実をつけるという。
近くの直売所で買ったはっさくは、1袋300円。
スーパーで買うものより、皮が薄くて果汁が多い気がした。
あの独特の苦みと酸みが好きで、毎年買っている。
その原点がここにあるというのは、
食べるたびに思い出しそうだ。
旬は1月から3月ごろ。
時期を合わせて来る価値は十分ある。
モデルコース
因島への行き方
📍 Googleマップで見る →現地の駐車場情報は公式サイトでご確認ください
宿数が少ないため早めの予約を。
広島を拠点に因島へ日帰り・宿泊の旅も便利です
近くの旅先
「離島」の旅先をもっと
HUB CITY
広島(拠点都市)から行ける旅先を見る →