岡山・宝伝港からフェリーで約10分。 そこに、人口50人以下の島がある。 かつて銅の精錬で栄え、廃墟になり、アートで息を吹き返した。 犬島は、静かで、少し不思議で、一度来たら頭から離れなくなる島だ。
犬島のおすすめスポット
犬島精錬所美術館|廃墟の中に、時間が閉じ込められている
煙突が見えた瞬間、足が止まった。
1909年に建てられた銅の精錬所跡。
レンガの壁は崩れかけたまま残っていて、草が隙間から伸びている。
そのまま廃墟にしておくんじゃなくて、そこに美術館が埋め込まれている。
地下に下りていく導線が独特で、光と空気の流れを使った展示になっている。
三島由紀夫の言葉や作品へのオマージュが随所に散りばめられていて、知ってから見ると全然違う見え方になる。
入館料は2,100円。
事前予約が必要で、時間帯によって人数制限がある。
混んでいないのに、ひとりでいるような感覚になる場所だ。
所要時間は展示だけなら40分ほど。
でも外のレンガ跡をゆっくり歩くと1時間以上いた。
廃墟の美しさって、こういうことか。
犬島「家プロジェクト」|集落の中に、アートが普通に生きている
精錬所から歩いて5分。
島の集落に入ると、雰囲気が一変する。
民家の跡地や空き家を使ったアート作品が、集落のあちこちに点在している。
案内図を片手に、路地をぐるぐる歩き回るのが楽しかった。
特に「S邸」は印象に残っている。
廃屋の窓から外が見えるような構造で、内と外の境界があいまいになっていく感覚があった。
アートの説明を読むより先に、体で感じてしまった。
島の人が普通に生活している場所に、作品が混在している。
おばあちゃんが縁側に座っていて、その10メートル先に現代アートがある。
そのギャップが、犬島らしい。
共通チケット(島内全施設)は3,300円。
精錬所と合わせて回るなら絶対にお得だ。
全部回るのに2〜3時間みておくといい。
犬島港|島に着いた瞬間、もう旅は始まっている
宝伝港から乗った小さなフェリーが、約10分で着く。
料金は片道700円。
デッキに出ると、風がきつくて塩の匂いがした。
犬島港は、本当に小さい。
降りたらすぐ島の集落で、信号もコンビニも何もない。
売店が1〜2軒あるくらいだ。
でもその小ささが心地よかった。
港に着いた瞬間から、なんとなくゆっくりしてしまう空気がある。
帰りの最終便は17時台。
それを逃すと島に泊まるしかない。
フェリーの時刻は必ず事前に確認しておくべきだ。
実際、帰りに焦った人を何人か見かけた。
港の近くに小さなカフェがあって、帰船前に瀬戸内の魚を使ったランチを食べた。
それが予想外においしくて、次も犬島に来る理由のひとつになった。
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犬島への行き方
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