奈良と聞くと、鹿と大仏ばかりが浮かぶ。 でも橿原は、もっと深いところにある。 日本という国がはじまった場所。 その空気は、静かで、重くて、どこか誇らしい。 近鉄橿原神宮前駅を降りた瞬間、空が広い。 それだけで、もう来てよかった。
橿原のおすすめスポット
橿原神宮|空が広すぎて、少し泣きそうになった
参道に入ると、まず松並木が迎える。
長い。本当に長い。
歩いて10分近くかかる。
その間、観光客の声が少しずつ遠くなっていく。
社殿の前に立った。
建物よりも、その奥の畝傍山が目に飛び込んできる。
神聖とか荘厳とか、そういう言葉じゃなくて、ただ「でかい」。
参拝者がひとり、二人と頭を下げる。
その横で、ぼんやりと空を見上げた。
朝イチで来たのは正解だ。
9時前の境内は人が少なく、玉砂利を踏む音だけが響く。
拝観は無料だが、外拝殿の奥の内拝殿へは申し込みが必要。
参拝後は、南神門を出て、深田池の畔を歩くのがいい。
水面に映る山の稜線を見て、ようやく深呼吸できる気がした。
橿原考古学研究所附属博物館|石器を前に、1万年前の話をされた
正直、期待値は低かった。
地方の考古学博物館、なんとなく地味なイメージ。
完全に裏切られた。
入館料は410円。
その値段が信じられないくらい、展示が濃い。
旧石器時代から古墳時代まで、奈良盆地で出土したものが一堂に並ぶ。
三角縁神獣鏡を初めて本物で見た。
ケースに額をくっつけるように見てしまった。
スタッフのおじさんが声をかけてくれた。
「これ、邪馬台国論争にも絡む鏡なんですよ」と言われ、そのまま30分立ち話になった。
2階の常設展示は、遺跡の地層をそのまま切り取った剥ぎ取り展示が圧巻。
写真で見るのと、実際に前に立つのは全然違う。
所要時間は1時間半あれば十分だが、気づいたら2時間以上いた。
今井町|江戸時代が、普通に生活している
重要伝統的建造物群保存地区という長い名前より、実際に歩いたほうが早い。
約17ヘクタールの範囲に、江戸時代の町並みが残っている。
約500棟の伝統建築。
しかも、現役で人が住んでいる。
郵便受けに名前があって、玄関先に自転車が置いてある。
観光地というより、本当に町だ。
格子窓、土壁、虫籠窓。
角を曲がるたびに、新しい構えの家がある。
カメラを持った人もいるが、それほど混んでいない。
ゆっくり歩ける。
今西家書院(500円)に立ち寄った。
江戸時代初期の建築で、中を解説してもらえる。
縁側から庭を見ながら、担当の方が「ここで商談してたんですよ」と教えてくれた。
昼過ぎに来るより、午前中がいい。
光の入り方が違う。
影が格子に落ちて、街全体が絵になる。
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橿原への行き方
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