新潟の海沿いを走っていると、柏崎に着く。 派手さはない。 でも、なぜかまた来てしまう町だ。 夏の夜に境内を埋め尽くす人波。 日本海に浮かぶ岩礁の静けさ。 稜線がくっきり見える米山の朝。 そういうものが、この町には全部ある。
柏崎のおすすめスポット
柏崎えんま市|6月の夜、あの熱気はちょっと異常だ
毎年6月15日前後の3日間だけ開かれる。
閻魔堂(蓮華院)の縁日が起源で、開設は1300年以上前とも言われている。
露店の数は約450軒。
メインストリートがまるごと屋台に変わる。
夕方5時ごろ到着したら、すでに人が多かった。
焼きとうもろこし、くじ引き、金魚すくい。
懐かしい匂いが漂っている。
地元の人が多いのが印象的だ。
観光客向けに作られた祭りじゃない。
地元の人が本気で楽しんでいる空気がある。
閻魔堂の前には長い行列ができている。
本尊の閻魔大王像は高さ5メートル以上。
近くで見上げると、圧倒される。
夜9時を過ぎても人が減らない。
あの熱量は、夏の柏崎でしか味わえない。
鯛の浦|日本海に、こんな場所があったのか
柏崎市街から車で約20分。
鯛の浦遊覧船乗り場に着いた。
乗船料は大人1,500円。
所要時間は約30分。
小さな船に10人ほど乗り込んで、出発した。
すぐに景色が変わった。
断崖が海から直接そびえている。
波が岩にぶつかる音が大きい。
柱状節理の岩肌が、整然と並んでいる。
「たいのうら」という名前から、鯛が獲れる漁場だ。
実は違う。
景観の美しさから「鯛」という字を当てたらしい。
船頭さんが教えてくれた。
水の色が深かった。
緑がかった濃い青で、透明感がある。
晴れた日の午前中に来るのがいい。
光の角度で、海の色が全然違う。
遊覧後、岸辺に降りて岩場を少し歩いた。
風が強くて、声が飛んだ。
それが気持ちよかった。
米山|標高993m。登り始めると、どこかで後悔する
「新潟の富士山」と呼ばれている。
麓から見ると、確かにそう見える。
だから登ってみた。
水野林道コースから入山。
登山口は午前7時。
靴ひもを締め直して、歩き始めた。
最初の1時間は急登が続く。
足元がぬかるんでいた。
途中で「なんで来たんだっけ」。
2時間ほどで薬師堂跡付近に出た。
視界が開けた。
日本海が見える。
柏崎の市街地が小さく見える。
山頂(993m)に着いたのは9時半ごろ。
風が冷たかった。
雲が低くて、海との境目がぼやけている。
その曖昧な感じが、逆によかった。
下山は別コース。
膝が笑い始めている。
麓に戻ってから、コンビニでおにぎりを食べた。
山の後のおにぎりは異常においしい。
それだけで来た価値があった。