中山道という言葉を、教科書で覚えた人は多い。 でも実際に歩いてみるまで、その重さはわからない。 石畳の上に立つと、江戸と京都をつないだ何百万もの足音が、 まだそこに残っているような気がした。 木曽は、そういう場所だ。
木曽のおすすめスポット
妻籠宿|時間が、ここだけ止まったまま
朝8時に着いた。
観光客がほとんどいない時間帯だ。
石畳の道を歩くと、両側に江戸時代の建物が並んでいる。
修復されているとはいえ、生活感がある。
洗濯物が干してあったり、猫が縁側にいたりした。
妻籠宿は、1970年代に全国初の「町並み保存」を宣言した場所だ。
建物を売らない、貸さない、壊さない。
その3原則が、今の景観を守っている。
脇本陣奥谷は入場料600円で入れる。
島崎藤村の姉が嫁いだ家で、囲炉裏のある土間がそのまま残っている。
梁の黒さが、時間の長さを教えてくれる。
午前中に歩くのがいい。
光の角度が低くて、石畳に影が伸びる。
その景色は、夕方とはまるで別物だ。
奈良井宿|1kmの宿場が、まるごと残っている
奈良井宿の第一印象は「長い」だ。
宿場町として現存する街並みが約1km続く。
これだけの規模が残っているのは全国でも珍しい。
JR奈良井駅を降りて、すぐそこから江戸時代が始まる感じがした。
宿場の中に、今も普通に人が住んでいる。
お土産屋があって、蕎麦屋があって、民宿がある。
生きている街並みというのは、こういうことだ。
木曽漆器の産地でもあるから、漆器店が多い。
お椀を1,500円で買った。
毎日使っている。
宿場の南端にある「鎮神社」まで歩くといい。
石段を上ると、奈良井宿が一望できる。
屋根が連なる景色は、確かに見る価値があった。
水場「木曽の大橋」近くの甘酒、1杯300円。
体が冷えた午後に飲んで、正解だ。
馬籠宿|坂の上に、島崎藤村の空気がある
馬籠宿は、坂の宿場だ。
石畳の坂道が、ずっと上に向かって続いている。
現在の馬籠は岐阜県中津川市にある。
2005年の市町村合併で長野県から外れたが、
木曽路の宿場町として一緒に語られることが多い。
島崎藤村の生家跡に建つ「藤村記念館」は入場料500円。
「夜明け前」の冒頭「木曽路はすべて山の中である」という一節を、
実際にここで読むと意味が変わってくる。
坂の途中に水車小屋がある。
その前で立ち止まって写真を撮っている人が多かった。
わかる気がした。絵になる。
馬籠から妻籠まで、山道を約8km歩くルートがある。
トレッキング好きなら、この道が本当に気持ちいい。
所要時間は約3時間。
道中に男滝・女滝という滝があって、
疲れた足が少し休まった。
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木曽への行き方
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