三重県

九鬼

漁村秘境自然

地図で見ると、山と海に挟まれた細長い集落。 バスも1日数本しかない。 それでも行きたくなる場所が、三重県の九鬼にある。 熊野古道の裏側にひっそり息づく漁村。 観光地化されていない、本物の海辺の暮らしがそこにあった。 着いた瞬間、時間の流れが変わる感覚がする。

Best Season 4〜6月と9〜11月がベスト。 夏は湿度と日差しが厳しく、崖沿いの遊歩道は体力を削られる。 春と秋は海の色が澄んで、漁村の空気も落ち着いている。

九鬼のおすすめスポット

01

九鬼港|静かな湾に、生活の音だけが響く

朝8時の九鬼港。

漁師が網を干している。

観光客はいない。

いるのは地元の人だけ。

港は小さい。

湾がぐるりと集落を囲んでいて、波がほとんど立たない。

だから水面が鏡みたいに静かだ。

係留された木造の漁船が、水面にゆらゆら映っている。

その光景を5分くらい、ただ眺めた。

港の脇に小さな魚市場がある。

午前中だけ開いていて、地元の人が買いに来る。

100円、200円の値札が並んでいた。

スーパーの鮮魚コーナーとは全然違う。

水揚げされたばかりの輝きがあった。

夕方に戻ると、港の景色がまた変わっている。

西日が湾に差し込んで、オレンジ色に染まっている。

あの時間に港にいられたのは、ちょっとした幸運だ。

■ 九鬼港 住所:三重県尾鷲市九鬼町 入場料:無料 アクセス:JR九鬼駅から徒歩3分 駐車場:港沿いに数台分あり
地図で見る →
02

鬼ヶ城|断崖の上に立つと、自分が小さくなる

九鬼から車で約20分、熊野市に入ったところに鬼ヶ城がある。

世界遺産になっている崖の遊歩道だ。

入口から歩き始めて、すぐ息を飲んだ。

波に削られた岩の造形が、想像を超えている。

洞窟があって、柱があって、天井に穴が開いている。

まるで誰かが意図的につくったみたいだけど、全部自然がやったことだ。

遊歩道は約1km。

所要時間は30〜40分が目安。

ところどころ足元が狭くなるので、スニーカーが必須だ。

一番怖かったのは、「千畳敷」と呼ばれる広い岩場。

足元が直接、海に落ちていく。

高さは軽く30m以上ある。

風が強い日は本当に端に近づけない。

晴れた日の海の色が特別だ。

コバルトブルーというより、もっと深い青。

あの色は写真に撮っても伝わらない。

実際に目で見るしかない。

■ 鬼ヶ城 住所:三重県熊野市木本町1835-7 入場料:無料 営業時間:日の出〜日没(遊歩道) 駐車場:普通車500円 アクセス:JR熊野市駅からバス約10分、鬼ヶ城前下車すぐ
地図で見る →
03

漁村散策|迷子になるくらいがちょうどいい

九鬼の集落は、山の斜面にへばりつくように広がっている。

平地がほとんどないから、家と家の間が階段だったりする。

地図を見ながら歩くより、感覚で動いた方がおもしろかった。

路地に入ると、突然、海が目の前に開けたりする。

その瞬間が何度あったか。

古い石垣が続く細道に、猫が座っている。

逃げない。

じっとこっちを見ている。

地元に慣れている猫だ。

住民の方に話しかけてみると、気さくに応えてくれた。

「昔はもっと家があったけどね」という言葉が残る。

過疎化は進んでいる。

それでも、残っている人たちの暮らしが濃かった。

集落の奥に小さな神社がある。

ぼろい石段を上がった先に、九鬼一族ゆかりの祠があった。

誰もいない。

静かすぎて、自分の足音だけが聞こえる。

観光スポットとして整備されていない分、本当の集落の空気がそのままあった。

■ 九鬼漁村散策 住所:三重県尾鷲市九鬼町(集落全体) 入場料:無料 アクセス:JR九鬼駅から徒歩すぐ 所要時間:1〜2時間 注意:私有地・民家が多いため静かに歩くこと
地図で見る →

モデルコース

Day Trip 9:00 九鬼駅着 → 9:30 九鬼港・漁村散策 → 12:00 尾鷲で昼食(海鮮) → 13:30 鬼ヶ城 → 15:30 熊野市駅発
1 Night 1日目:九鬼着 → 港・漁村をゆっくり散策 → 民宿泊(1泊2食8,000円〜) → 2日目:朝の港を見てから鬼ヶ城へ → 熊野速玉大社に立ち寄り帰路
Travel Tips 九鬼へのバスは1日4本程度。 時刻表は事前に必ず確認する。 JR九鬼駅が起点になるが、無人駅なのでトイレは事前に済ませておきたい。 集落内に商店はほぼない。 飲み物と軽食は尾鷲で調達してから向かうのが正解。

九鬼への行き方

Access Time
名古屋から 約3時間20分
大阪から 約4時間15分
東京から 約4時間45分
高松から 約5時間55分
福岡から 約6時間45分
鉄道 尾鷲駅

九鬼の宿を探す

近隣の温泉地や市街地に宿が集まる。


Travel Planning

旅先を1分で決めてみる?

どこ行こ?で旅先を探す →