湖が、凍る。 そのひと言に惹かれて、真冬の北海道に向かった。 屈斜路湖は日本最大のカルデラ湖だ。 周囲57km。数字で聞いてもピンとこない。 でも岸に立てばわかる。 水平線みたいな湖面が、ただ広がっている。 冬はその湖面に白鳥が群れ、砂浜の下から温泉が湧く。 ここは、静かに異様な場所だ。
屈斜路湖のおすすめスポット
砂湯|砂を掘ったら、お湯が出てきた
湖岸の砂浜に、素手を突っ込む。
じわっと、温かい。
砂の下から温泉が湧いているのだ。
ここが「砂湯」と呼ばれる理由を、体で理解した瞬間だ。
気温はマイナス10度近かった。
なのに湖面から湯気が立ち上っている。
砂浜は雪に覆われているのに、足元だけ温かい。
そのちぐはぐさが、妙に心地よかった。
白鳥が10羽以上いた。
観光客が近づいても逃げない。
むしろ堂々と砂浜を歩いている。
餌付けはされていないのに、なぜか人を怖がらない。
駐車場は無料。
トイレも近くにある。
道の駅「摩周温泉」から車で約30分。
アクセスは悪くない。
冬に来るなら長靴必須。
砂が湿っていて、ふつうのブーツでは足が沈む。
和琴半島|湖に突き出た、静かな森の先端
半島の付け根に車を停めて、歩き始める。
一周約2.5km。だいたい1時間かからない。
林の中に遊歩道がある。
針葉樹がびっしり並んで、空が狭い。
冬は葉が落ちて、木の骨格だけが見える。
それがまた美しかった。
半島の先端まで行くと、湖が360度に近い形で広がる。
対岸まで何もない。
人工物がほとんど視界に入らない。
こういう景色は、北海道でしか見られない。
遊歩道の途中に温泉が湧き出している箇所がある。
足湯として整備されているわけではないが、岩の隙間から確かにお湯が出ている。
触ってみると、ちゃんと温かかった。
夏は観光客も多いらしい。
冬に来たら、誰にも会わない。
30分以上歩いて、すれ違ったのは1組だけ。
この静けさは、冬にしかない。
美幌峠|標高525m、湖が全部見える
峠に立つ。
眼下に屈斜路湖が広がる。
カルデラの縁から湖を見下ろすのは、この峠が一番だ。
標高は525m。
それほど高くはない。
でも視界が完全に開ける。
湖面、中島、遠くの山。
すべてが一枚の絵みたいに収まっている。
冬の午後3時に行った。
風が強くて、体感温度はおそらくマイナス15度以下。
5分と外にいられない。
それでも見る価値はあった。
展望台の隣に道の駅「ぐるっとパノラマ美幌峠」がある。
建物の中から景色を見るガラス窓があって、寒い日はそこから眺められる。
温かいコーンスープが300円だ。
体が冷えた後の300円は高くない。
晴れた日と曇りの日では印象がまるで違う。
行けるタイミングで行く。
それしかない。
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屈斜路湖への行き方
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