瀬戸内海に面した三原は、静かで地味な印象があるだ。 でも実際に来てみると、そんなイメージは数時間で崩れた。 城跡は駅のすぐ横にある。 湖は霧に包まれて息をのむほど美しかった。 農園では、摘みたてのいちごを口に入れた瞬間、思わず声が出た。 派手さはないけれど、来た人だけが知る三原がある。
三原のおすすめスポット
三原城跡|新幹線ホームから城が見える、ちょっと異常な光景
三原駅を降りて、まず驚く。
ホームのすぐ横に石垣がある。
新幹線と城跡が同じ視界に収まる場所は、そうそうない。
三原城は1567年、毛利氏の武将・小早川隆景が築いた城だ。
海に浮かぶように建てられた「浮城」と呼ばれている。
今は天守台だけが残るが、その石垣の存在感は本物だ。
天守台の上に上がると、三原の街と瀬戸内海が見渡せる。
高さはそれほどないのに、なぜかとても遠くまで見える気がした。
入場料は無料。
朝早く行くと人がほとんどいない。
石垣に触れながら、ひとりここに立っていると、450年以上前の話が急にリアルになった。
観光客向けの案内板を読むより、ずっと早く歴史が体に入ってくる場所だ。
聖湖|朝6時、霧の中に湖面があった
三原市内から車で約45分。
標高900メートルの山の上に、聖湖はある。
「霧が出やすいから早めに行くといい」と地元の人に言われた。
半信半疑で朝6時に向かった。
正解だ。
湖面に霧が立ち込めて、対岸の山が半分消えている。
ブナの木が霧の向こうにぼんやり見える。
音がほとんどない。
鳥の声だけが、遠くから届いている。
一周約6キロのハイキングコースがある。
急坂はほぼなく、90分ほどで歩ける。
途中、湖を真横に見ながら歩く区間が特によかった。
秋は紅葉が湖面に映り込む。
冬は雪が積もり、別の顔になる。
三原に来て、ここを知らずに帰るのはもったいない。
街から少し離れるだけで、こんな景色があることに、正直驚いた。
さんはら観光農園|1粒食べたら、帰れなくなる
いちご狩りは何度も行ったことがある。
だから正直、期待値はそんなに高くない。
さんはら観光農園に着いて、ビニールハウスに入った。
大きないちごが、びっしり実っている。
1粒もいで、そのまま口に入れた。
甘さと酸味のバランスが、思っていたのと全然違った。
香りが鼻に抜けた瞬間、次の1粒に手が伸びている。
ここは「さちのか」「紅ほっぺ」など複数品種を栽培している。
食べ比べができるのが面白い。
甘さが全然違う。
料金は時期と品種によって変わるが、おとな1人1,500円前後が目安。
制限時間は30分。
30分でかなりの量を食べられる。
農園の人がとても丁寧だ。
「どれが甘いか」を聞いたら、真剣に教えてくれた。
そういう場所は、また来たくなる。