名古屋から車で1時間ちょっと。 それだけで、こんなに海の色が変わるのか。 師崎港から船に乗れば、15分で島に着く。 日常の速度が、ここではゆっくり崩れていく。 タコを食って、海を眺めて、それだけでいい旅になる場所が、南知多にはある。
潮の匂いが鼻をくすぐり、炭火の煙が目に染みる。殻ごと焼かれた大アサリが口の中ではじけた瞬間、ここに来てよかったと思う。港から船に乗ればすぐ島に着き、日常の速度がゆっくり崩れていく感覚は南知多だけのものだ。朝から漁師の活気に満ちた師崎港から船に乗り、干しダコの磯の香が漂う日間賀島へ、あるいは伊勢神宮に神饌を献上してきた歴史を持つ篠島へ。島内にコンビニはないので飲み物は港で調達を。拠点は内海駅で、名古屋方面からアクセスできる。レンタカーがあると動きやすい。
南知多のおすすめスポット
師崎港|ここから島の時間が、始まる
朝8時の師崎港は、もう動いている。
漁師の軽トラ、発泡スチロールの箱、潮の匂い。
観光地というより、生活の港だ。
フェリー乗り場は港の右手にある。
日間賀島行きは片道570円。
船は小さくて、デッキに出ると風がきつい。
でもその風が、なぜか気持ちよかった。
港の近くに「魚太郎」がある。
朝から海鮮が並んでいて、開店直後に売り切れるものもある。
ここで買った干物を、その夜宿で焼いて食べた。
シンプルに、うまかった。
船を待つ時間も惜しくない。
防波堤に腰を下ろして、海を眺める。
それだけで、旅が始まった気がした。
日間賀島|タコの島で、昼から飲んだ
島に着いた瞬間、タコの幟が目に飛び込んでくる。
ここはタコとフグの島だ。
集落は港から歩いてすぐ。
車はほとんど走っていない。
路地が細くて、猫がいて、洗濯物が干してある。
島の暮らしが、そのまま見えている感じがした。
ランチは港近くの食堂でタコ飯定食を頼んだ。
1,500円。
タコが固くない。
やわらかくて、だしが染みている。
これを食べるためだけに来てもいい。
食後は島をぐるっと歩いた。
一周2.5キロ、40分くらい。
途中、砂浜で地元の子どもが釣りをしている。
観光地の顔と、生活の顔が混在している。
そのバランスが、この島の居心地の良さだ。
夕方の便で帰るのがもったいくなった。
篠島|静かすぎて、少し焦った
日間賀島よりさらに南、篠島へは師崎港から船で20分。
乗客は少ない。
港に降りると、静かだ。
びっくりするくらい静かだ。
篠島は漁業の島だ。
シラスとフグと、伊勢神宮への神饌奉納の島でもある。
観光に全振りしていないぶん、素のままの島がある。
集落を歩くと、干されたシラスの白が目に入る。
あの光景は、写真で見るより実物のほうがずっとよかった。
匂いも込みで、記憶に残っている。
島の高台に上がると、伊勢湾が見渡せた。
天気が良くて、遠くに山の稜線が見える。
ここに来なかったら、こんな景色は知らないままだ。
売店でシラスの佃煮を買った。
小袋で400円。
帰ってから食べたら、またここに来たくなった。
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南知多への行き方
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