萩港からフェリーで約2時間半。 たどり着いた先に、信じられない光景が広がっている。 草原に牛がいて、石積みの遺跡があって、港には猫がいる。 観光地化されていない。 そのままの島が、ここにある。 人口200人以下の見島は、知る人ぞ知る秘境だ。
見島のおすすめスポット
見島牛放牧地|草原の向こうに、原始の牛がいた
島の北部、宇津地区の丘を登ると急に視界が開ける。
そこに牛がいた。
フェンスも小屋もない。
ただ草を食べている。
見島牛は国の天然記念物だ。
朝鮮半島から渡来した原始的な血を引くとされていて、体が小さくてがっしりしている。
角がするどい。
目が静かだ。
近づいても逃げない。
でも油断してはいけない。
こちらをじっとりと見てくる。
その視線に気圧された。
放牧地までの道は舗装されていないところもある。
島唯一のレンタサイクルは1日800円。
それで十分回れる距離だ。
丘の上から見える日本海は、本当に何もなくて、海だけがある。
風が強い日は立っているのがやっとだ。
それでもずっとそこにいたかった。
本村港|島の時間が、ここから始まる
フェリーが着くのは本村港。
萩港を出て2時間半、波に揺られてやっと見える島影。
それが見島だ。
港に降り立つと、まず静けさに驚く。
人がいない。
音がない。
エンジンの音が遠ざかると、波の音だけになる。
港の周りに集落がある。
石垣が続いていて、路地が狭い。
猫が3匹、日当たりのいい石の上にいた。
動かない。
完全に島のペースに合っている。
フェリーは1日1〜2便だ。
萩港発の始発は7時台。
帰りの便を逃したら翌日まで島に泊まることになる。
それはそれで悪くない。
港の近くに小さな売店がある。
島の食堂は事前確認が必要だ。
食料は萩で調達していくのが無難だ。
港に着いてすぐ、売店のおばちゃんに「どこから来たん?」と聞かれた。
そこから島の話をたくさん聞かせてもらった。
七ッ池古墳群|1,000年以上前の石が、ただそこにある
見島には古代遺跡がある。
七ッ池古墳群、そして辻堂遺跡。
全国でも珍しい形式の積石塚古墳が、島の中に点在している。
案内板はある。
でも整備された観光施設ではない。
草の中に、ただ石が積まれている。
柵も説明員もいない。
近くで見ると、思ったより大きかった。
高さ1〜2メートルほどの石積みが丸く連なっている。
誰がここで何をしていたのか。
当時の人々は対馬海流に乗ってここに渡ってきたとも言われている。
日本列島と朝鮮半島の間の中継地点として、この小さな島が機能している。
そう考えると足元の石が違って見えてくる。
遺跡までの道は草が深い時期もある。
夏場は虫よけ必須だ。
長靴があると助かった。
誰もいない遺跡で、風の音だけ聞いている。
こういう体験は、ここでしかできない。
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見島への行き方
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