東京から新幹線で約2時間。 そこにある妙高は、冬になると別の顔を見せる。 雪で静まり返った山道、白い湯気が立ちのぼる露天風呂、轟音を立てて落ちる滝。 「寒いから」と敬遠していたのが、正直もったいない。 寒いからこそ、ここにくる意味がある。
妙高のおすすめスポット
妙高高原|雪の重さが、ここに来た理由になった
12月の妙高高原は、予想以上に雪が深かった。
駐車場に着いた瞬間、長靴じゃないと無理だと気づいた。
スキー場の脇を歩くと、ゲレンデから笑い声が聞こえてくる。
でも目当てはスキーじゃない。
雪をかぶった木々の間を、ただ歩くこと。
それだけで十分だ。
標高1,000m付近のゲレンデでは、晴れた日の視界が本当に広い。
頚城山塊の山並みが一望できる。
こんな景色、スマホじゃ半分も収まらない。
リフト1回券は700円前後。
乗るだけでも景色は十分すぎるほどだ。
頂上で食べたカップ麺が、異様においしかったのも覚えている。
標高と空腹には勝てない。
燕温泉|雪の中に、乳白色の湯があった
燕温泉は、妙高山の中腹にある。
標高1,100m。冬は道が閉鎖されることもある場所だ。
温泉街に着くと、硫黄のにおいが先に来る。
宿が数軒、あとは静寂。それだけの集落だ。
無料の露天風呂が2つある。
「黄金の湯」と「河原の湯」。
どちらも混浴、脱衣所は最低限。
地元のおじさんが普通に入っている。
黄金の湯は、乳白色の硫黄泉。
雪が降る中、湯に浸かると体の芯から温まる感覚がある。
外気温は氷点下だ。
それでも湯から出るのが惜しかった。
帰り道、体から湯気が出ている。
笑えるくらい出ている。
でも寒くない。それが妙高の冬の温泉だ。
苗名滝|音で、滝を体感した
苗名滝は「地震滝」という別名がある。
地面が揺れるほどの轟音が理由だ。
駐車場から歩いて約15分。
冬の遊歩道は足元がぬかるんでいる場所もある。
トレッキングシューズは必須だ。
吊り橋を渡ると、滝が見えてくる。
高さ55m。落差というより、迫力という言葉のほうが合う。
近づくほど音が大きくなる。
気づいたら話し声が聞こえなくなっている。
一緒に行った友人の声が、まったく届かない。
冬の苗名滝は、周囲に雪が積もっている。
飛沫が凍って、岩に氷柱がぶら下がっている。
真夏に来るのとは全然違う顔だ。
ここは冬に来るべき滝だと、断言できる。
入場料はかからない。でも来た価値は十分すぎた。