南あわじ市の土生港からフェリーで約11分。 たったそれだけの距離なのに、着いた瞬間、時代が違う。 人口約300人。信号も、コンビニも、ない。 でも、日本神話の「国生み」の舞台という説がある島だ。 なんだろう、この感じ。選ばれた島みたいな、静けさがある。
沼島のおすすめスポット
沼島港|島の玄関口で、すでに別の時間が流れている
土生港から片道310円。
フェリーの乗船時間は約11分だ。
短すぎて、心の準備が追いつかない。
港に降りると、猫がいた。
観光客を気にするでもなく、石段でひなたぼっこしている。
そういう空気が、最初から漂っている。
港周辺には民宿と小さな食堂がいくつか。
ランチを食べるなら、ここで確保しておくのが正解だ。
選択肢は多くない。それが島のリアルだ。
レンタサイクルは港近くで借りられる。
電動アシスト付きで1日1,000円ほど。
島の外周は約12km。アップダウンがそこそこあるので、電動一択だ。
港の堤防から海を見ると、水が透きとおっている。
「あ、来てよかった」と最初に思ったのは、ここだ。
沼島八幡神社|石段を上った先に、神話の気配があった
港から歩いて10分もかからない。
でも、石段がきつい。
急勾配で、段差が不揃いで、手すりを握りながら上った。
それがよかった気がする。
すんなり着けない場所には、すんなり着けない理由がある。
神社自体はこぢんまりしている。
拝殿の彫刻が、思ったより細かくて手が込んでいた。
地元の職人がここに力を注いだんだな、と伝わってくる。
境内から海が見える。
沼島の集落と、その向こうの紀伊水道が一望できる。
曇りの日だったのに、そのぼんやりした海の色がむしろ好きだ。
「国生み神話」では、イザナギとイザナミが最初に作った島が
ここ沼島だという説がある。
その話を思い出しながら海を見ると、妙に納得してしまう。
理由は説明できないけれど。
亀石|海岸線の先に、でかい亀がいた
港から自転車で15分ほど。
島の南側の海岸へ出ると、突然現れる。
大きい。思ったより、ずっと大きい。
波に浸食された岩が、亀の形に見える。
いや、「見える」じゃなくて、もう亀だ。
言い訳のしようがない亀の形をしている。
ここまで来る道が、また良かった。
民家の間の細い路地を抜けて、草の匂いがして、
急に視界が開けて海が広がる。
そのシークエンスが、出来すぎている。
亀石の近くには「上立神岩(かみたてがみいわ)」という
垂直に切り立った岩もある。
高さ約30m。これも国生み神話と結びついた岩だ。
スマートフォンで写真を撮ると、
どうしても「映え」を狙いたくなる。
でも、しばらく何も撮らずに、ただ見ている。
そっちの時間のほうが、正直よかった。
モデルコース
沼島への行き方
HUB CITY
大阪(拠点都市)から行ける旅先を見る →