標高1955メートル。 ゴンドラに乗って、あっという間に別世界へ。 夏でも気温は20度を下回ることがある。 麓の暑さが嘘みたいだ。 入笠山は、「ちゃんと登った感」と「ラクさ」が絶妙に同居している。 それがたまらなく好きで、また来てしまった。
入笠山のおすすめスポット
入笠山頂|360度、遮るものが何もない
山頂まで、ゴンドラ降り場から歩いて約40分。
そんなに険しくない。
だけど、頂上に立った瞬間は本物だ。
南アルプス、八ヶ岳、富士山。
晴れた日は全部見える。
「全部」が一度に視界に入る場所って、そう多くない。
風が強い日が多い。
帽子は絶対に飛ぶ。
経験済みだ。
山頂直下に岩場がある。
鎖もついているが、難しくはない。
そこを越えると、急に視界が開ける。
そのタイミングが憎いくらい計算されている。
すれ違うのは登山者だけじゃない。
スニーカーの子どもたちもいる。
それが入笠山のいいところだ。
誰かを置いていかなくていい山。
山頂には小さな標識があるだけ。
ベンチもない。
でもみんな、岩に腰を下ろして長居している。
すずらん群生地|5月末、あの斜面が白くなる
入笠山に来たのは6月上旬だ。
群生地に踏み込んだとき、正直言葉を失った。
一面、白い小さな花。
日本最大級という言葉は知っている。
でも「最大級」って実際どのくらいか、来るまでわからない。
答えは、「見渡す限り」だ。
背丈は低い。
膝より全然下。
だから地面に近づいてみると、鈴みたいな花が密集しているのがわかる。
香りもある。
甘くて、少し懐かしい感じ。
風が吹くたびに揺れて、さわさわと音がする気がした。
見頃は例年5月下旬〜6月中旬。
早めの確認が必要だ。
年によってズレる。
斜面になっているので、上から見下ろすと全体の広さがよくわかる。
写真を撮るなら斜面の上からがいい。
それだけ伝えておく。
入場料は取られない。
ただそこにある。
それがまたよかった。
大阿原湿原|誰もいない木道を、ひとりで歩く
入笠山頂やすずらん群生地と比べると、ここは静かだ。
静かすぎて、少し驚く。
湿原の一周は約4キロ。
歩いて1時間ちょっと。
木道が整備されているから、足元は安心していい。
水が張っている場所、草が茂っている場所、木が立っている場所。
20メートル歩くごとに景色が変わる。
飽きない。
夏の午後、鳥の声だけが聞こえる。
人とすれ違ったのは3組だけだ。
湿原の奥にいくと、完全に木に囲まれる。
高原にいることを忘れそうになる。
でもふと空を見上げると、青空が高い。
そこで「あ、ここ1700メートルくらいあるんだった」と思い出す。
山頂や花畑でテンションが上がった後、ここで静かにクールダウンできる。
旅にそういう時間が必要だ。
大阿原湿原はその役割を完璧に果たしている。
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入笠山への行き方
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