地の果て、という言葉がある。 でも羅臼に来ると、その意味が体に入ってくる。 知床半島の先端。 クマが歩き、シャチが泳ぎ、雲が山に引っかかる。 ここはまだ、人間が主役じゃない場所だ。 それを確かめたくて、また来てしまう。
羅臼のおすすめスポット
羅臼岳|足が笑っても、頂上の景色が全部持っていく
標高1661メートル。
コースタイムは往復約10時間。
「日帰りで行ける」と聞いていたけど、正直なめている。
木下小屋から入山したのは朝5時。
まだ薄暗い林の中、熊鈴の音だけが響く。
ここはヒグマの生息域。
ガイドなしで入るなら、それを忘れてはいけない。
仙人坂を過ぎたあたりで脚が重くなった。
それでも高度が上がるにつれ、木が消えて視界が開ける。
振り返ると、オホーツク海がどこまでも広がっている。
頂上に着いたのは午前10時半。
足は笑っていたけど、目は泣きそうだ。
国後島がはっきり見える。
あそこは外国だ、と思うと不思議な気持ちになる。
登山経験がない人には厳しいコース。
でも一度登ったら、もう一度来たくなる山だ。
知床峠展望台|車で来られる場所に、息をのむ景色があった
知床横断道路を走って峠に着く。
標高738メートル。
車を降りた瞬間、風が強くて帽子を持っていかれそうになった。
左に羅臼岳、右にオホーツク海。
晴れた日は国後島まで一直線に見える。
「これ、本当に無料でいいの?」。
8月でも気温は15度を下回ることがある。
薄手のジャケットは絶対に必要。
半袖で来た観光客が震えている。
早朝がいい。
午前7時ごろ、雲海が羅臼側に流れ込んでくる。
その瞬間を見られると、一日中ご機嫌でいられる。
霧の日も捨てがたい。
視界が10メートルになって、峠が別世界になる。
どんな天気でも、ここは何かを見せてくれる場所だ。
ホエールウォッチング|シャチが船の横を、速足で通り過ぎた
羅臼の沖は、世界でも有数のシャチの観察ポイントだ。
知らない。
来るまで、まったく知らない。
乗船したのはネイチャークルーズの船。
出港は午前6時。
料金は大人9000円。
高いと思ったけど、後悔は一切ない。
出港して30分もしないうちに、無線に声が入った。
「シャチ確認、右舷方向」
船が向きを変えた瞬間、背びれが見える。
デカい。
写真で見るのと全然違う。
オスの背びれは1.8メートルあると聞いた。
それが4頭、5頭、群れで泳いでいた。
シャチだけじゃない。
マッコウクジラが潮を吹いた。
ミンククジラが海面を割って飛び出した。
2時間半の乗船で、鳥肌が止まらない。
海の上に、あんな世界があるとは思っていない。
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羅臼への行き方
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