渋温泉の風景
長野県

渋温泉

温泉

雪がちらつく夜、石畳の路地を浴衣で歩く。 手には手ぬぐい、足元は下駄。 そのカランコロンという音が、渋温泉の夜には妙によく似合う。 長野・湯田中から少し奥に入ったこの小さな温泉街には、 昭和どころか江戸の匂いがまだ残っている。 訪れたのは1月。一番寒い季節を、あえて選んだ。

Best Season やはり冬、12月〜2月がいい。 雪の石畳と提灯の組み合わせは、この季節だけのもの。 地獄谷のサルも湯に浸かる頻度が上がり、見ごたえが増す。

渋温泉のおすすめスポット

01

渋温泉九湯めぐり|9つの湯を制覇する夜、それが渋温泉の本番だ

旅館にチェックインすると、木製の鍵が渡される。

これが九湯めぐりの鍵だ。

宿泊者だけが持てる、外湯9か所を巡る権利。

一番湯から九番湯まで、石畳の路地に点在している。

距離にすれば大した話じゃない。

でも、冬の夜に浴衣で歩くとなると話が変わる。

湯は湯屋ごとに違う。

熱めの湯、少しぬるい湯、硫黄の香りが強い湯。

地元の人と肩を並べて浸かる瞬間が、妙に好きだ。

九番湯「渋大湯」だけは少し特別で、

御朱印帳ならぬ「湯めぐり手帳」にスタンプを押していく仕組み。

全部埋まったとき、小さな達成感がある。

料金は宿泊者は無料。

外来者は一部の湯のみ入浴可で、1か所250円前後。

夜9時を過ぎると閉まる湯もあるので、チェックイン後すぐ動くのが正解。

■ 渋温泉九湯めぐり 住所:長野県下高井郡山ノ内町平穏 料金:宿泊者は鍵の貸し出し無料(外来は一部有料・約250円〜) 営業時間:湯によって異なる。概ね6:00〜22:00 備考:湯めぐり手帳は各旅館にて配布
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02

地獄谷野猿公苑|温泉に浸かるサルと、目が合った

渋温泉から徒歩約30分、または車で10分弱。

雪道を進んだ先に、地獄谷野猿公苑がある。

入場料は800円。

ゲートを入ると、すぐに硫黄の匂いがくる。

川沿いに歩いていくと、唐突にサルがいる。

普通に、そこにいる。

温泉に浸かったサルを見るのは写真で知っている。

でも実際に目の前で見ると、気持ちよさそうで笑ってしまう。

目を細めて、湯気の中にいる。

驚いたのは、サルとの距離の近さだ。

フェンスも柵もない。

普通に横を通り過ぎていく。

こちらを一瞥して、また温泉に戻る。

カメラを向けると、正面から見つめ返してくる個体がいた。

その目が、思ったより澄んでいた。

冬の午前中が一番混雑が少ない。

海外からの観光客も多く、平日でもにぎわっている。

駐車場から公苑まで徒歩20〜25分の雪道、

滑り止めつきの靴は必須。

■ 地獄谷野猿公苑 住所:長野県下高井郡山ノ内町平穏6845 料金:大人800円、子ども400円 営業時間:8:30〜17:00(季節により変動あり) 定休日:無休 アクセス:湯田中駅からバス+徒歩約20分、または渋温泉から徒歩約30分 URL:https://jigokudani-yaenkoen.co.jp
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03

渋温泉の外湯めぐり|浴衣で歩く夜の路地、それが旅の核心だ

渋温泉の宿に泊まる理由は、正直これだ。

夜、浴衣に着替えて外に出る。

下駄を履いて、手ぬぐいを持って。

路地は狭い。

軒先には提灯が灯っていて、雪が降ると光が滲む。

この景色を見るためだけに、冬に来た価値があった。

九湯のほかに、宿の内湯も当然ある。

でも外湯を巡る行為そのものが、ここでは体験になっている。

移動が目的になる、珍しい温泉街だ。

途中、小さな土産物屋が開いている。

温泉まんじゅうを1個買って、歩きながら食べた。

確か130円だ。

九湯すべてを一晩で回るのは、体力的にきつい。

無理せず4〜5か所でいい。

湯に浸かりすぎると、かえってのぼせる。

朝も動ける。

早朝6時から開く湯もあり、誰もいない朝の外湯は静かで別格だ。

雪の路地を一人で歩く、あの感覚は今も残っている。

■ 渋温泉 外湯めぐり 住所:長野県下高井郡山ノ内町平穏 料金:宿泊者は鍵で無料入浴(一番湯〜九番湯) 営業時間:6:00〜22:00(湯によって異なる) アクセス:長野電鉄「湯田中駅」からバスで約5分 備考:浴衣・タオルは宿で用意あり。下駄の貸し出しも可
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モデルコース

Day Trip 10:00 湯田中駅着 → 11:00 地獄谷野猿公苑 → 13:00 昼食(温泉街) → 14:00〜16:00 日帰り入浴(渋大湯など)→ 17:00 解散
1 Night 1日目:湯田中着 → 地獄谷野猿公苑 → 宿チェックイン → 夜の九湯めぐり(4〜5か所)。2日目:早朝外湯 → 朝食 → 残りの湯を制覇 → 湯田中駅へ。湯めぐり手帳のスタンプを全部集めたい人は1泊必須。
Travel Tips 冬の渋温泉、路地は凍る。 下駄は宿で借りられるが、滑りやすい。 地獄谷への道も雪が積もるので、防水の靴は必ず持参。 九湯めぐりは夜8時前に動き始めるのが鉄則。 閉まる前に回りきれなくても、翌朝の早朝湯で挽回できる。

渋温泉への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約2時間50分
水戸から 約3時間35分
前橋から 約3時間50分
高崎から 約3時間50分
名古屋から 約4時間10分
鉄道 湯田中駅へ

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