札幌から車で2時間。 そこに、北海道の中でも別格の静けさがある。 占冠(しむかっぷ)は、人口わずか1,200人ほどの村だ。 コンビニもない。 信号もほぼない。 あるのは、白い森と、果てしない空と、冷えた空気だけ。 それだけで、十分だ。
占冠のおすすめスポット
星野リゾートトマム|雪の中に、もうひとつの村があった
敷地に入った瞬間、ここはもうリゾートじゃない。
ひとつの村だ。
ホテルの棟が複数あり、レストランやショップが点在している。
移動はシャトルバスか、歩き。
夜になると、外気はマイナス15度を下回る日もある。
スキーやスノーボードはもちろん、スノーシューで森を歩くツアーもある。
ガイド付きで1人4,000円前後。
所要は約2時間だ。
歩いた先の林の中で、ふと立ち止まった。
音がない。
本当に、何も聞こえない。
風もなく、ただ雪がある。
ああ、これを体験しにきたんだ。
宿泊はタワーが有名だが、コテージタイプの棟もある。
1室あたり2名利用で、冬シーズンは1泊3万円台〜。
決して安くはないが、ここで過ごす夜の濃さを考えると、納得した。
ミルキーウェイ|マイナス20度の夜に、天の川が落ちてきた
早朝3時に起きた。
外はマイナス18度だ。
トマムのリゾート内に、その場所はある。
名前は「ミルキーウェイ」。
防雪林の中を抜けた先にある、星専用の広場だ。
息を吸うと、鼻の中が凍る感覚がある。
それでも、空を見上げた瞬間に声が出た。
天の川が、本当にある。
帯状に白く光る星の集まりが、頭の上を横切っている。
こんな星空を見たのは、生まれて初めてだ。
コンディションは夜の天気次第。
曇りだと何も見えない。
宿泊中、2日かけてようやく1度だけ晴れた。
それで十分だ。
防寒は本気でやること。
ダウン2枚重ね、ニット帽、手袋2重。
それでも10分で体が限界になった。
見上げるだけで手が震える体験は、ここでしかできない。
雲海テラス|雲の上に立つと、地上の全部がどうでもよくなった
朝5時に目が覚めた。
外が少し明るくなっている。
雲海テラスへはゴンドラで上がる。
標高は約1,088メートル。
乗車時間は13分。
ゴンドラを降りると、そこはすでに雲の上だ。
白い雲の海が、山と山の間を埋めている。
地平線まで続いている。
言葉が出ない。
見える時間は短い。
早朝5時〜8時の間がゴールデンタイム。
9時を過ぎると雲が消え始めることが多い。
実際、8時半に上がったら雲海は半分になっている。
運営は夏〜秋(5月〜10月)のみ。
冬は雲海テラスではなく「アイスヴィレッジ」などの別体験に切り替わる。
タグに「冬」とあるが、雲海を目的にするなら5〜6月か9〜10月がベストだ。
ゴンドラ往復は大人1,900円(2024年実績)。
テラスには軽食のバーもある。
雲の上で飲む温かいコーヒーは、1杯600円でも高くない。