三重県

須賀利

漁村秘境自然

地図で見つけたとき、正直「本当に人が住んでいるのか」。 三重県尾鷲市の南端、山と海に挟まれた入り江の底にある集落、須賀利。 車で行けない。 フェリーか、細い山道を歩くか、それだけ。 そのアクセスの悪さが、この村を今でも「ここだけの時間」に閉じ込めている。

Best Season 春(4〜5月)と秋(10〜11月)がベスト。 夏は湿度と日差しがきつく、冬は欠航が増える。 新緑と大クスの組み合わせは、春が一番だ。

須賀利のおすすめスポット

01

須賀利港|船が着いた瞬間、時計が止まった

尾鷲港から市営定期船に乗って約30分。

料金は片道480円。

そのフェリーが須賀利港に近づいたとき、思わず声が出た。

山に張り付くように並ぶ家々。

透き通った海。

岸壁に無造作に置かれた漁具。

それが「絵」じゃなくて、今も誰かが生きている場所だとわかったとき、なんともいえない気持ちになった。

港に降り立つと静かだ。

エンジン音も、観光客の声もない。

波の音と、どこかで猫が鳴く声だけ。

コンクリートの岸壁に座って、ぼうっと海を見ている。

10分くらい経っていた気がする。

それだけで、来た意味があった。

定期船は1日3便しかない。

最終便を絶対に逃してはいけない。

ここに宿はない。

■ 須賀利港(尾鷲市営定期船) 住所:三重県尾鷲市須賀利町 料金:尾鷲〜須賀利 片道480円 所要時間:約30分 便数:1日3便(時刻は尾鷲市公式サイトで要確認) ※フェリー欠航の場合は運休あり。天候確認必須。
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02

須賀利の大クス|村の奥に、化け物みたいな木がいた

港から細い路地を歩いて10分ほど。

案内板がなければ絶対に迷う。

というか、1回迷った。

民家の軒先をかすめながら、石段を上っていくと、急に視界が開けた。

でかい。

異様にでかい。

樹齢約1000年、幹まわり約9メートル。

数字で書いてもピンとこないけど、実物を前にすると「生き物」という感覚が先に来る。

木というより、そこだけ別の時間が流れている感じ。

触っていいのかどうかもわからなくて、しばらく周りをぐるぐる歩いている。

表面のごつごつした質感、根の盛り上がり方、上に向かう枝の広がり。

全部が規格外だ。

誰もいない。

静寂の中に、その木だけが立っている。

ちょっと怖かった。

でも、離れたくない。

■ 須賀利の大クス 住所:三重県尾鷲市須賀利町(須賀利諏訪神社境内) 樹齢:約1000年 幹まわり:約9メートル 三重県指定天然記念物 料金:無料 ※港から徒歩約10分。道が細く入り組んでいるため地元の方に確認を。
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03

漁村集落|生活の匂いがする場所を、歩く

須賀利に観光スポットは少ない。

でも、それがいい。

路地を歩くだけで、ここが「現役の漁村」だとわかる。

干された魚、積み上げられた網、玄関先の長靴。

どれも「演出」じゃない。

集落は山の斜面に沿って広がっていて、平坦な道がほとんどない。

石段、坂、また石段。

高いところから見下ろすと、屋根が重なり合って、その向こうに海が広がる。

この眺めのためだけでも来る価値がある。

人口は50人を切っている。

すれ違うお年寄りが「どこから来たの」と話しかけてくれた。

東京から来たと言ったら、笑っている。

観光地化されていない。

整備もされていない。

だからこそ、本物の漁村がここに残っている。

来られるうちに来ておいた方がいい。

そう思いながら、最終便の時間を確認した。

■ 須賀利集落散策 住所:三重県尾鷲市須賀利町 料金:無料 所要時間:1〜2時間程度 ※集落内は私有地も多いため、民家への立ち入りは厳禁。 ※飲料・食料の調達は尾鷲市内で済ませること。自動販売機・売店なし。
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モデルコース

Day Trip 尾鷲港9:00発の定期船→須賀利港着→大クス見学→集落散策→昼食(持参)→14:00台の便で帰港。実質3〜4時間の滞在。
1 Night 1日目:尾鷲市内泊。翌朝9:00発の始発便で須賀利へ。大クスと集落を存分に歩き、午後便で戻る。尾鷲でサンマ寿司と熊野地鶏を食べて締める2日間。
Travel Tips 定期船は天候・波の状況で欠航になる。 前日に尾鷲市に電話確認するのが確実。 飲み物・食料は必ず持参。 トイレは港近くに1か所のみ。 歩きやすい靴は必須。サンダルは危ない。

須賀利への行き方

Access Time
名古屋から 約3時間20分
大阪から 約4時間15分
東京から 約4時間45分
高松から 約5時間55分
福岡から 約6時間45分
鉄道 尾鷲駅

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