冬の三瓶山は、静かだ。 観光客もまばらで、雪をかぶった山肌がただそこにある。 温泉があって、星がある。 地面の下には、数千年前の森が眠っている。 派手さは何もない。 でも、帰り道でまた来たい。 そういう場所だ。
三瓶山のおすすめスポット
三瓶温泉|冷えた体に、じわじわしみてくる湯がある
標高約900m。
冬の三瓶山を歩いた後の体は、芯まで冷えている。
そのまま宿に飛び込んで、湯船に沈んだ。
ナトリウム・塩化物泉で、湯はとろりとやわらかい。
最初はぬるく感じるのに、出た後じわじわと体が温まってくる。
不思議な湯だ。
日帰り入浴は国民宿舎さんべ荘を使った。
料金は800円。
タオルを忘れた場合は200円で借りられる。
内湯から眺める冬枯れの庭も悪くない。
平日の14時ごろは、ほぼ貸し切り状態だ。
温泉は贅沢な施設じゃなくていい。
こういう湯に浸かれたら、それで十分だ。
島根県立三瓶自然館サヒメル|夜、星がこんなに見えるのかと思った
正直、昼間に立ち寄った博物館の展示もよかった。
三瓶山の成り立ちや、この土地の生態系が丁寧に解説されている。
大人でも普通に引き込まれる内容だ。
でも本番は夜だ。
冬の夜間投影プログラムに参加したのは18時30分ごろ。
気温は2度を下回っている。
プラネタリウムの直径18mのドームに寝転がって、係員の声を聞きながらうとうとしかけた。
その後、屋外の望遠鏡でオリオン大星雲を見た。
肉眼でも、星が多すぎて空が白っぽく見える。
光害のない場所の空というのは、本当にこんな見え方をするのかと驚いた。
入館料は大人720円。
冬の夜間イベントは事前に公式サイトで確認を。
小豆原埋没林|地面の下に、4000年前の木が立っている
展示館に入るまでは、半信半疑だ。
「地面に埋まった木を見に行く」という説明が、正直ピンとこない。
階段を降りていくと、薄暗い地下空間に出た。
そこにあった。
樹齢数百年のスギやブナが、地下に何本もそのまま立っている。
約4000年前に三瓶山の噴火で埋まったまま、腐らずに残ったらしい。
一番大きなものは直径2mを超えている。
見た瞬間、言葉が出ない。
すごいという感情より、先に「なぜこれがここにあるんだ」という戸惑いがきた。
ガラス越しではなく、すぐそこにある。
匂いも湿度も感じる。
パネルで説明を読む前に、まず体で受け取ってほしい場所だ。
入館無料。駐車場から徒歩5分ほど。