能登半島の、さらに先。 そこに珠洲がある。 金沢から車で3時間近くかかる。 途中から景色が変わる。 コンビニが消え、信号が消え、海だけが残る。 「遠い」のではなく「遠ざかっていく」感じがした。 日常から、ではなく、何かもっと大きなものへ近づいていくような。 そういう場所だ。
珠洲のおすすめスポット
禄剛崎灯台|日本の朝が、ここから始まる気がした
高台への道は、思ったより急だ。
駐車場から歩いて15分ほど。
舗装はされているが、息が上がる。
たどり着いた先に、白い灯台が立っている。
明治16年竣工。
イギリス人技師が設計した、と後から知った。
そのせいか、どこか異国の匂いがする。
灯台の先に立つと、360度、海だ。
右を見ても、左を見ても、前を見ても。
陸地がどこにもない。
ここは日本海と太平洋の境目とされている。
朝日も夕日も同じ場所から見られる、珍しい岬だ。
訪ねたのは午前9時ごろ。
他に観光客は2人だけ。
ほぼ貸し切りだ。
風が強かった。
でも、ずっとそこに立っていたかった。
そういう場所だ。
珠洲岬(聖域の岬)|地の果てに、人工物があった
能登半島の最先端。
そこに「聖域の岬」と呼ばれる場所がある。
正直、名前だけ聞いて怪しんでいた。
パワースポットという言葉が苦手だから。
でも、実際に立ってみると、なにかが違った。
断崖の高さは約50メートル。
柱状節理の岩が、海に向かって垂直に落ちていく。
その迫力は、写真では伝わらない。
岬の先端には、青の洞窟がある。
遊覧船(1,200円〜)で中に入れる。
満潮時刻によって色が変わると船頭さんが言っている。
乗ったのは午前11時ごろ。
洞窟の奥が、うっすら青く光っている。
ここまで来るのに、細い山道を20分以上走る。
ガードレールが心細い箇所もある。
でも来てよかった。
素直に、そう思った。
揚げ浜式塩田|江戸時代から変わらない、塩の作り方
珠洲には、400年以上続く塩の産地がある。
「揚げ浜式」という製法は、日本でここだけ残っている。
見学に行ったのは7月の昼前。
塩田の前に立つと、職人さんがすでに動いている。
海水を桶で汲み、砂の上に撒く。
機械は一切使わない。
すべて人の手だ。
塩を作るのに、夏場は1日がかりだと聞いた。
天気が悪ければ作業ができない。
雨が降れば、また最初からやり直しになる。
売店で買った「揚げ浜塩」(100g・500円前後)を
その場でひとつまみなめてみた。
しょっぱいのに、後に甘みが来た。
今まで使っていた塩との違いが、はっきりわかった。
ここは見るだけじゃなく、味で覚える場所だ。
お土産に3袋買って帰った。
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