華やかさと静けさが、同じ街に共存している。 宝塚と聞けば、誰もが「タカラジェンヌ」を思い浮かべる。 でも実際に歩いてみると、それだけじゃない。 漫画の神様の足跡があり、千年の歴史を持つ寺があり、 阪急電車で大阪から30分足らずで着く場所とは思えない密度がある。 知らなかった宝塚が、そこにあった。
宝塚のおすすめスポット
宝塚大劇場|幕が上がる前から、すでに非日常だ
平日の午前中に行った。
それでも劇場前には人がいた。
花のアーチをくぐる瞬間、空気が変わる。
客席に入ると、天井が高い。
シャンデリアが光っていて、赤いカーペットが続いている。
ここは「見る」だけの場所じゃなく、「感じる」ための空間だと気づく。
公演のチケットは早めに押さえておかないと厳しい。
当日券の列は開演3時間前から並ぶ人もいた。
料金は席によって4,000円〜13,500円ほど。
初めて観劇した日、幕が下りた後に拍手が鳴り止まない。
あの空気は、映像では絶対に伝わらない。
劇場を出たら、外がやけに静かに感じた。
手塚治虫記念館|「鉄腕アトム」の誕生を、この街で知る
宝塚が手塚治虫の育った街だと、訪れるまで知らない。
記念館は大劇場からすぐ近く、花のみちの途中にある。
入館料は700円。
安いと思って入ったら、かなりの充実ぶりだ。
幼少期の手塚少年が見ていた景色の話、
「新宝島」が売れて漫画家として動き出した経緯、
虫プロダクションを立ち上げてアニメと格闘した日々。
ひとつひとつのパネルが、読み応えがある。
2階にはアニメーション工房があって、
子どもたちが実際に動画を作れるコーナーになっている。
大人がひとりで真剣に触っていても、誰も何も言わない。
お土産コーナーで買ったアトムの小冊子を、帰りの電車で読んだ。
宝塚で読む手塚治虫は、なぜか少し違う味がした。
中山寺|境内に入った瞬間、時代が変わった
阪急中山観音駅を降りると、すぐ目の前に山門がある。
駅と寺がこんなに近い場所は珍しい。
創建は聖徳太子の時代とされている。
1400年以上の歴史がある寺に、平日の朝から人が来ている。
安産祈願で有名なため、妊婦さんの姿も多かった。
五重塔が青く塗られている。
最初は驚いた。でも境内の緑の中で、意外と馴染んでいた。
奥に進むとエスカレーターがある。
お寺にエスカレーター、と思ったが、これが助かった。
足が弱い参拝者や、妊婦さんへの配慮だと後から知った。
境内を歩くだけで30〜40分はかかる。
朝9時前に着いたら、まだ人が少なくて静かだ。
線香の煙が漂う中、境内の石畳を踏む感覚がいい。
入山は無料。この規模で無料なのは少し驚く。