熊野の海沿いを走り続けると、急に道が細くなる。 そこから先が、楯ヶ崎だ。 高さ60mを超える柱状節理の断崖が、海にそそり立つ。 「こんな場所が三重にあったのか」と、本気で驚いた。 アクセスは正直、簡単じゃない。 だからこそ、たどり着いたときの景色が忘れられない。
楯ヶ崎のおすすめスポット
楯ヶ崎|60mの岩壁が、海から立ち上がってくる
遊歩道の入口から片道約40分。
アップダウンがあって、足元は岩場も多い。
スニーカーでは少し心もとない。
それでも歩き続けると、急に視界が開ける。
目の前に現れたのは、柱を束ねたような岩壁。
高さ60m、幅200mを超えるという。
数字で聞いても実感がなかったが、実物は全然違う。
岩が海に向かってまっすぐ立っている。
「楯(たて)」という名前の意味が、その場でわかった。
満潮のタイミングだと岩の根元が波に洗われる。
引き潮のときは、岩の迫力がより増す印象だ。
午前中の光が岩肌に当たる時間帯が、個人的に一番よかった。
ここは三重県指定の天然記念物でもある。
静かに、ただ立っているだけの場所だ。
立石崎灯台|誰もいない岬の先端で、海と空だけ
楯ヶ崎へ向かう途中、分岐がある。
そっちに進むと、立石崎灯台に出た。
白い小さな灯台が、岬の先端にぽつんと立っている。
観光地感はゼロ。
フェンスも柵もほとんどなくて、ただ海が広がっている。
熊野灘を一望できる場所だと後で知ったが、
行った瞬間はそういう知識より先に、体が止まった。
水平線がまるくなっているのが、はっきりわかる高さだ。
風が強くて、立っていると耳が痛くなるくらいだ。
誰かとしゃべる気になれない。
ひとりで来てよかったと思った場所のひとつ。
灯台自体には入れないが、周囲は自由に歩ける。
所要時間は20〜30分ほど。
わざわざ寄り道する価値がある。
遊木漁港|観光地でもなんでもない、本物の港
楯ヶ崎の帰り道、遊木漁港に立ち寄った。
お土産屋も食堂もない。
地元の漁師さんが網を手入れしていて、猫が3匹いた。
熊野灘の漁港らしく、船は小さめのものが多かった。
サンマやカツオの水揚げで知られるエリアだと聞いた。
特に何かするわけでもなく、しばらくぼんやり眺めている。
波の音と、漁具が当たるカランという音だけが聞こえる。
観光地化されていない港って、独特の空気がある。
ここは完全にそっちだ。
近くに小さな直売所があって、
地元の干物を数点買った。
値段は300〜600円くらいで、どれも安かった。
楯ヶ崎のあとに立ち寄ると、
気持ちがちょうどよく落ち着く場所だ。
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楯ヶ崎への行き方
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