天売島の風景
北海道

天売島

離島自然野鳥秘境

Photo by Tokumi Ohsaka / Wikimedia Commons (Public domain)

離島自然と過ごすひとり旅向けカップル向け札幌に泊まるのがおすすめ離島の絶景秘境感ありゆっくり滞在

フェリーを降りた瞬間、風が変わった。 本州とも、北海道本土とも違う、塩と草の混ざった匂い。 天売島は、来ようと決めてから、ここに立つまでが長い。 だからこそ、着いたときの静けさが、妙に胸に刺さる。 世界有数の海鳥繁殖地。その言葉が、ここでは単なる説明じゃなくなる。

フェリーを降りた瞬間、風が変わった。本州とも、北海道本土とも違う、塩と草の混ざった匂い。天売島は、来ようと決めてから、ここに立つまでが長い。だからこそ、着いたときの静けさが、妙に胸に刺さる。世界有数の海鳥繁殖地。その言葉が、ここでは単なる説明じゃなくなる。北海道羽幌沖の小島。ウトウ・オロロン鳥など希少な海鳥が100万羽以上繁殖する。夕暮れに数十万羽が帰巣する光景は、北海道最大のスペクタクルのひとつ。

Best Season
5月下旬〜7月がベスト。 ウトウの帰巣、オロロン鳥の繁殖、この時期にしか重ならない。 8月以降は鳥が少なくなる。冬は基本的に渡航困難。
Stay
・2泊以上
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天売島のおすすめスポット

01
赤岩展望台|100メートルの断崖の上で、言葉を失った

赤岩展望台|100メートルの断崖の上で、言葉を失った

島の北西端に立つ、赤茶けた岩の塊。

展望台、という名前がついているが、整備されたそれとは全然違う。

柵はあるが、その先は垂直に100メートル落ちている。

足元が少し崩れている。

恐る恐る端に近づいたら、眼下に日本海が広がった。

水の青さが、見たことのない濃さだ。

晴れていても霧が出る日がある。

この日はちょうど霧の切れ間で、利尻富士のシルエットが遠くに見える。

思わず声が出た。

港から歩いて約40分。

道は舗装されているが、後半はきつめの坂が続く。

運動靴は必須。サンダルで来ていた人が引き返している。

日没前後に来ると、空が赤く燃えて、それが岩肌に反射する。

その景色のために、2日目の夕方も足を運んだ。

■ 赤岩展望台 所在地:北海道苫前郡羽幌町天売島 入場料:無料 アクセス:天売港から徒歩約40分 ※ 柵より先への立ち入りは危険。強風時は要注意
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02
ウトウの巣穴群|夜8時、島が突然うるさくなる

ウトウの巣穴群|夜8時、島が突然うるさくなる

日中の天売島は、拍子抜けするくらい静かだ。

海鳥の島、と聞いてきたのに、昼間はほとんど鳥の気配がない。

宿の人に「夜8時ごろ、西海岸に行ってみて」と言われた。

半信半疑で向かった。

まず、音が来た。

空が、鳴き声で埋まっている。

そしてシルエットが、暗い空に無数に浮かんだ。

ウトウが帰ってくる時間だ。

100万羽が繁殖するといわれる。

その数字は知っていたが、体で受け取るのは別の話だ。

足元にも巣穴がある。

うっかり踏みそうになって、ガイドの方に止められた。

観察ツアーへの参加が強くすすめられる。

羽幌沿海フェリー主催で、1人2,000円前後。

素人だけで行くと、鳥を驚かせてしまうらしい。

懐中電灯を持参する場合も、赤いフィルムを貼ることが求められる。

そういう細かいルールが、この島の誠実さだ。

■ ウトウ観察ツアー 主催:羽幌沿海フェリー / 島内ガイド団体 料金:2,000円前後(要確認) 時期:5月〜8月(帰巣は日没後) アクセス:西海岸エリア、港から徒歩20〜30分 ※ 単独行動は生態保護の観点から非推奨
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03
オロロン鳥繁殖地|「絶滅寸前」の鳥が、ここにだけいる

オロロン鳥繁殖地|「絶滅寸前」の鳥が、ここにだけいる

正式名称はウミガラス。

「オロロン」という鳴き声から、この呼び名がついた。

一時期、日本では絶滅寸前まで追い込まれた鳥だ。

天売島の西の崖、その一角だけに残っている。

双眼鏡を持って、崖の上の観察ポイントに立った。

ガイドの方が「あそこにいます」と指差した方を見た。

岩の隙間に、白黒の体が見える。

数羽だ。それだけだ。

その「それだけ」に、しばらく動けない。

個体数が増えているとはいえ、まだ数十羽規模。

世界的にも希少な繁殖地が、こんな小さな島にある。

観察は望遠鏡越しが基本。

近づきすぎない距離感が決まっている。

そのルールを守ることで、ここはまだ繁殖地であり続けている。

6月から7月が繁殖のピーク。

その時期に合わせて来るなら、早めに宿を押さえること。

島内の宿は少なく、夏は埋まるのが早い。

■ オロロン鳥繁殖地(ウミガラス) 所在地:天売島西側断崖エリア 観察時期:5月〜7月がベスト 入場料:無料(ガイドツアー推奨) 注意:繁殖地への立ち入り制限あり。望遠鏡・双眼鏡を持参推奨
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モデルコース

Day Trip 羽幌港8:00発フェリー→天売港着→ウトウ巣穴群・赤岩展望台散策→港周辺で昼食→15:00発フェリーで帰港。日帰りは体力的にタイト。
1 Night 1日目:赤岩展望台→宿チェックイン→夜のウトウ観察ツアー参加。2日目:早朝の西海岸散歩→オロロン鳥観察→昼の便で帰港。島の朝は別格の静けさだ。
Travel Tips 島内に商店はほぼない。 食料・飲み物は羽幌か乗船前に準備を。 レンタサイクルは宿か港で借りられる。 1日500円程度。島は一周約12キロ。 フェリーは季節・天候で欠航することがある。 帰りの便は必ず余裕を持った日程で組むこと。

天売島への行き方

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