4月の砺波は、異常だ。 どこを見渡しても花、花、花。 田んぼの向こうまでチューリップが続いて、 「本当にここは日本か」と立ち止まった。 富山市から車で30分ほど。 そんな近さに、これほどの風景が眠っている。
砺波のおすすめスポット
砺波チューリップ公園|300万本の前では、言葉が追いつかない
4月下旬、チューリップフェアの会期中に訪れた。
入場料は大人820円。
正直、高いとは思わない。
ゲートをくぐった瞬間、視界が変わった。
赤、黄、紫、白。
色の洪水が、目の前に広がっている。
300万本という数字は知っている。
でも、数字は数字でしかない。
実際に見ると、スケールが体に入ってこない。
しばらくそこに突っ立ったまま、動けない。
品種は600種類以上あるらしい。
珍しい形のチューリップを探して歩くのが、
気づいたら一番の楽しみになっている。
朝9時前に着いたのが正解だ。
10時を過ぎると人が一気に増える。
光の角度も、朝のほうが断然きれいだ。
帰り際に振り返って、もう一度だけ見た。
散居村展望台|夕暮れ時に登ると、泣きそうになる
砺波平野には「散居村」という集落の形がある。
屋敷林に囲まれた家が、広大な田んぼにぽつぽつと点在している。
日本最大級の散居景観、と言われている。
高瀬遺跡展望広場に車で向かった。
駐車場から展望台まで、徒歩5分ほど。
夕方17時ごろ到着した。
タイミングが、たまたまよかった。
西の空がオレンジに染まり始めて、
屋敷林の緑と田んぼの黄緑が、
その色を受けてじわじわと輝いている。
人工的なものがほとんど見えない。
ただ、家と木と田んぼだけが広がっている。
何百年も前から、こういう風景だったのだろうか。
しばらく無言で見ている。
隣にいた見知らぬおじさんも、無言だ。
そういう場所だ。
春は緑、秋は黄金色。
季節ごとに全然違う顔を見せるらしい。
また来よう。
となみ散居村ミュージアム|この土地の「なぜ」がわかる場所
チューリップ畑を見て、散居村を見て、
でも「なぜここにこんな風景があるのか」は、
ここに来るまでわかっていない。
入館料は大人210円。
安すぎて少し不安になるくらいの値段だ。
館内には、散居村の成り立ちや
屋敷林「カイニョ」の役割が丁寧に展示されている。
カイニョは、冬の強風から家を守るための木々だ。
あの緑の塊には、ちゃんと意味があった。
古民家を移築・復元した建物も敷地内にある。
中に入ると、囲炉裏の跡や農具が残っていて、
生活の気配がまだそこにあるような気がした。
スタッフのおじさんが話しかけてきてくれた。
「昔はどの家にもカイニョがあったんだけどね」
そう言って、少し寂しそうだ。
所要時間は1時間もあれば十分だけど、
ここを先に見てから散居村展望台に行くと、
見え方が全然変わる。
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