新潟の山奥に、こんな場所があったのか。 妻有(つまり)という地名すら、来るまで読めない。 棚田に霧が漂い、峡谷に光が落ちて、アートが田んぼの中に立っている。 派手な観光地とは真逆の、静かな驚きが続く場所だ。
妻有のおすすめスポット
清津峡|トンネルの奥で、世界が反転した
入口でヘルメットを借りて、トンネルに入る。
薄暗くて、ひんやりして、正直なところ最初は地味だ。
でも奥に進むにつれて、空気が変わった。
第3見晴所あたりから、峡谷の岩肌が迫ってくる。
圧倒的な柱状節理の壁。
V字に切り込まれた渓谷。
ここまで来るか、という迫力だ。
そして最深部。
パノラマステーションと呼ばれるその場所に、水が張ってある。
薄く張られた水面に、峡谷と空が映り込んでいた。
思わず足を止めた。
写真を撮ろうとして、しばらく動けない。
冬は積雪で閉鎖される期間もある。
紅葉シーズン(10〜11月)は混雑するので、平日の午前中が狙い目。
往復約750m、所要は40〜60分。
星峠の棚田|朝5時に来て、正解だ
宿を4時半に出た。
真っ暗な山道を、ナビを頼りに進んだ。
駐車場に着くと、すでに三脚を立てた人が何人かいた。
みんな同じものを待っている。
夜明け前の棚田は、ただの暗い段々畑だ。
それが、空が白み始めた瞬間に変わった。
棚田の水面が、空の色を映し始めた。
朱色、橙、薄紫。
グラデーションが、段ごとにずれて映り込んでいた。
誰も声を出さない。
シャッター音だけが、静かな山に響いている。
棚田が水を張る時期は4〜6月。
雲海が出やすいのは秋(9〜11月)の早朝。
どちらも条件次第なので、泊まりで来ないと厳しい。
駐車場から展望台まで徒歩5分ほど。
舗装されているが、早朝は足元が濡れている。
靴は選んだほうがいい。
大地の芸術祭エリア|田んぼの中に、突然アートがある
「次のアート、田んぼの中にあるらしいよ」
助手席からそう言われて、半信半疑で車を走らせた。
本当に、田んぼの中にあった。
大地の芸術祭は、越後妻有の里山全体が会場だ。
美術館ではなく、廃校や農地や集落が舞台になっている。
マップを片手に車で巡るスタイルで、1日では絶対に回りきれない。
作品が点在しているエリアは広大で、松代・松之山・十日町だけでも半日かかる。
印象に残ったのは、廃校を使ったインスタレーション。
給食室だった場所に、異質な光景が広がっている。
ここで子どもたちが生活していたんだと、ふ。
開催年(3年に1度)と非開催年で見られる作品数が大きく違う。
次回開催は2027年予定。
パスポートを購入すれば常設作品を一括で見られる。
モデルコース
妻有への行き方
HUB CITY
新潟(拠点都市)から行ける旅先を見る →