日本海に面した港町、敦賀。 新幹線が開通して、ぐっと近くなった。 でも、街の空気はまだのんびりしている。 潮の匂いと、松林の影と、古い倉庫が並ぶ通り。 ここには、観光地になりきっていない正直さがある。 それが、また来たくなる理由だ。
敦賀のおすすめスポット
気比神宮|鳥居の大きさに、思わず足が止まった
商店街を歩いていたら、突然、巨大な鳥居が現れた。
高さ11メートル。
木製の大鳥居としては日本三大鳥居のひとつだという。
そんな知識よりも先に、体が驚いた。
境内に入ると、空気が変わる。
木々の隙間から光が落ちて、足元の砂利の感触が心地いい。
夏の午前中に訪れたら、まだ人が少ない。
ほぼ独り占めの状態で、静けさの中に立っている。
創建は約1800年前とされている。
北陸道総鎮守として、敦賀の人々に長く信仰されてきた神社だ。
歴史の重みを感じるとか、そういう言い方は好きじゃない。
ただ、でかくて、古くて、静かだ。
それだけで十分すごい。
松尾芭蕉がここを訪れたという記録も残っている。
境内の片隅にひっそりと句碑があって、それを見つけたときは少し得した気分になった。
気比の松原|この松林には、時間がゆっくり流れている
気比神宮から歩いて15分ほど。
だんだん潮の匂いが濃くなってきて、松林が見えてくる。
日本三大松原のひとつ。
全長約1.5キロ、1万本以上の松が連なっている。
数字で聞くよりも、実際に中を歩いたほうが伝わる。
地面は白い砂。
松の根が複雑に這っていて、木漏れ日がその上に落ちている。
夏の日差しはきつかった。
でも松林の中は、体感で5度は涼しい。
風が通るたびに松の葉がざわめいて、波の音が混ざってくる。
松原を抜けると、いきなり敦賀湾が広がった。
水が透き通っている。
7月の平日の昼間、地元の子どもたちが泳いでいた。
それがなんだかよかった。
観光地じゃなくて、ちゃんと生活の場所として使われている海だ。
砂浜には東屋もあって、持参したおにぎりをそこで食べた。
あれは今思い出してもいい時間だ。
敦賀赤レンガ倉庫|古い建物が、ちゃんと今も使われている
港のそばに、赤レンガの建物が2棟ある。
1905年(明治38年)に建てられた石油貯蔵庫が前身だという。
100年以上前の建物が、今もここに立っている。
外観を見ただけで、少し興奮した。
レンガの色が深くて、積み方が丁寧で、窓枠の形が美しい。
こういうものを「歴史的建造物」と呼んで展示するだけにしなかった敦賀の判断は正しい。
中に入ると、レストランと鉄道ジオラマ館になっている。
鉄道ジオラマのほうは料金500円。
敦賀がかつてシベリア鉄道の欧亜国際連絡の窓口だったという歴史が展示されている。
それは知らない。
この小さな港町が、ヨーロッパとつながっていた時代があったということ。
夕方に訪れると、レンガが夕日を受けてさらに赤くなる。
その色を見ながら、港沿いのベンチに座った。
ここは夜もライトアップされるらしい。
次は絶対、夜にも来よう。
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敦賀への行き方
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