登山口まで車で行って、そこからさらに1時間以上歩く。 それでも行くだけの価値がある場所が、北海道にある。 雨竜沼湿原。 標高850メートルに突然現れる、天空の湿原だ。 池塘が点在し、風が草をなびかせ、どこまでも空が広い。 ここに来るたびに、世界にまだこんな場所が残っている。
雨竜沼湿原のおすすめスポット
ゲートパーク|ここから先は、別の時間が流れている
登山の起点となるゲートパークに着いたのは、朝7時ごろだ。
駐車場は思ったより広い。
でも夏の週末は早朝から埋まっていく。
8時前には出発したい。
入山協力金は500円。
ここで準備を整えて、いよいよ歩き始める。
最初の30分は林道歩き。
単調に見えて、沢の音がずっとついてくる。
その音が、気持ちをほぐしてくれる。
ゲートパークには簡易トイレもある。
ただし湿原内にはトイレがない。
ここで済ませておくのが鉄則だ。
売店はない。
食料と水は必ず持参すること。
準備が整ったら、橋を渡って森の中へ。
そこからが本番だ。
雨竜沼湿原|標高850mに広がる、信じられない景色
急登を抜けた瞬間、視界が一気に開けた。
思わず立ち止まってしまった。
湿原は広い。
東西約4km、南北約2km。
ラムサール条約にも登録されている場所だが、そういう話は後でいい。
とにかく、目の前の景色に言葉を失った。
木道が続いていて、池塘がいくつも光っている。
7月はエゾカンゾウが一面に咲く。
オレンジ色の花畑が湿原を染める。
その向こうに南暑寒岳がそびえている。
この組み合わせが、異常なほど美しい。
木道は一方通行になっている部分が多い。
所要時間は湿原内だけで約2時間。
ゲートパークからの往復だと、合計4〜5時間は見ておきたい。
人はそれなりにいる。
でも広すぎて、静寂を感じる場所が必ずある。
そこで立ち止まって、風の音だけ聞いている。
あの時間が、今でも頭に残っている。
南暑寒岳|湿原の先に、もう一段上の世界がある
湿原を歩ききったところで、稜線への登山道が分岐している。
南暑寒岳の山頂は標高1,296m。
湿原からさらに約1時間の登りだ。
正直、きつい。
足場も不安定な箇所がある。
トレッキングシューズは必須だ。
スニーカーで来た人が途中で引き返している。
それでも登った先の景色は、湿原とは別物だ。
山頂から見下ろす雨竜沼湿原は、池塘がミラーのように光っている。
暑寒別岳の稜線が続いて、その向こうに日本海が見える。
天気が良ければ、山頂でしばらく動けなくなる。
そういう場所だ。
下山は来た道を戻る。
足元が湿っていることが多いので、帰りの方が滑りやすい。
ゆっくり降りること。
ゲートパークには16時までに戻りたい。
余裕を持ったスケジュールが正解だ。
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雨竜沼湿原への行き方
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