能登半島の付け根に、静かな温泉街がある。 海沿いの湯、七尾湾の冬の牡蠣、橋を渡れば島まで行ける。 そういう場所だと知って、冬に行った。 想像より、ずっと静かだ。 そして、想像より、ずっとよかった。
和倉温泉のおすすめスポット
総湯|朝7時、地元の人に混じって湯に入る
和倉温泉の総湯は、朝7時から開いている。
料金は大人460円。
そのくらいの値段で、本物の温泉に入れる。
建物の中に入ると、地元のおじいさんが先に来ている。
タオル1枚で、慣れた手つきで湯に浸かっている。
観光客は、その日ほぼいない。
湯は塩化物泉で、肌にじわっと染みる感じがする。
体の芯から温まるというのは、こういうことか。
窓の外は七尾湾。
冬の朝の海は、灰色でも綺麗だ。
露天風呂から見える海に、しばらく動けなくなった。
旅館の温泉も悪くない。
でも、まずここに来てよかった。
地元の湯の空気を、先に知っておいてよかった。
能登島|橋を渡った先に、静かな島があった
和倉温泉から車で15分ほど走ると、能登島大橋がある。
全長1050メートル。
橋の上から見る七尾湾が、もう絶景だ。
島に入ると、信号がほとんどない。
コンビニも、チェーンの飲食店も、ほぼない。
冬だったから、観光客も少ない。
それが、よかった。
能登島水族館に寄ってみた。
イルカのショーがあるわけでもない、派手な演出もない。
ただ、魚がいる。
定置網漁で獲れた地元の魚が、そのままタンクに入っている感じ。
そのシンプルさが好きだ。
その後、島の西側の海沿いをドライブした。
カキの養殖いかだが浮いていて、誰もいない砂浜があった。
30分くらい、ただ波の音を聞いている。
こういう時間を求めて、冬の能登に来たのだと、そこで気づいた。
足湯の宿|チェックインより先に、足だけ湯に入れる場所
和倉温泉の旅館街を歩いていると、足湯が点在している。
無料で入れるものもある。
でも、「足湯の宿 渡月庵」の前で足が止まった。
宿の入口の外に、小さな足湯スペースがある。
泊まっていなくても、使っていい雰囲気だ。
そっと座って、靴を脱いだ。
冬の寒さで冷えた足が、ゆっくり温まっていく。
5分で十分かと思っていたが、20分は動けない。
目の前には海が見える。
波の音が聞こえる。
何もしない時間が、これほど贅沢だとは思わない。
お湯は総湯と同じ源泉で、塩気がある。
上がった後もしばらく足がじんじんしている。
旅の疲れって、足から来る。
それを知っていて作った場所なんだろう。
温泉地の本質が、この小さな足湯に詰まっている。
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和倉温泉への行き方
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