会津若松から車で30分ほど南へ下ると、急に静かになる。 山と田んぼと、ぽつんとした集落。 観光地っぽさがほぼない。 そこがいい。 会津美里は、知る人だけがたどり着く場所だ。 古い神社があって、温泉があって、谷がある。 それだけなのに、なぜか何度も来たくなる。
会津美里のおすすめスポット
伊佐須美神社|2000年以上、ここに在り続けている
鳥居をくぐった瞬間、空気が変わった。
気のせいかと思ったけど、そうじゃない。
創建は崇神天皇の時代とされる。
2000年以上前の話だ。
境内は広く、静かで、参拝客もまばら。
有名な観光神社とは全然違う雰囲気がある。
しんと落ち着いた感じ。
本殿は2008年の火災で焼失した。
今は仮本殿が立っている。
それでも、場所が持つ重さは消えていない。
あじさい苑が有名で、6月中旬〜7月が見頃。
約250種・4500株が咲き乱れるらしい。
訪れたのは秋だったから、次は絶対に初夏に来よう。
御朱印は500円。
授与所のおばあさんが丁寧に書いてくれた。
そのひとことが、旅の記憶に残っている。
新鶴温泉|地元のおじさんたちと並んで、肩まで浸かった
「健康センターたかつえ」とか、そういう派手な名前じゃない。
ただ「新鶴温泉」。
それだけ。
建物も飾り気ゼロ。
地域の人が毎日来るような、公衆浴場に近い雰囲気だ。
泉質はナトリウム塩化物泉。
ぬるっとした感触が肌に残る。
41度くらいのお湯に、じっくり20分浸かった。
地元のおじさんが3人、静かに肩を並べている。
観光客っぽいのは自分だけだ。
それが逆によかった。
観光用に整えられていない温泉は、正直でいい。
入浴料は大人300円。
安すぎてびっくりした。
シャンプーとボディソープは備え付けあり。
タオルは持参が無難。
伊佐須美神社を参拝した後、ここで汗を流す。
そのルートが完璧だ。
宮川渓谷|誰もいない渓谷で、水の音だけが聞こえる
正直、あまり期待していない。
地図を見ても、ただの川だ。
着いたら違った。
岩と岩の間を縫うように、緑がかった水が流れている。
深いところは青みがかっていて、底が見えない。
遊歩道を歩くこと約40分。
すれ違ったのは2人だけだ。
観光整備はほとんどされていない。
案内板も少ない。
スマホの電波もほぼない。
それがここの良さだ。
秋は紅葉が川面に映り込んで、息が止まるくらいきれいだ。
10月下旬が一番色づいていた印象がある。
足元は岩場もある。
スニーカーじゃなくて、トレッキングシューズを履いてくればよかったと後悔した。
靴は絶対に選んだほうがいい。
水音の中にいると、余計なことを考えなくなった。
それだけで来た価値があった。