会津若松の風景
福島県

会津若松

温泉歴史

新幹線を降りた瞬間、空気が変わった。 東京とは違う、少し重くてひんやりした空気。 会津若松は、歴史の重みを今も背負って立っている町だ。 幕末の記憶が、石畳にも、城壁にも、温泉の湯にも染みついている。 派手さはない。でも、来るたびに何かが残る。 そういう場所が、ここにはある。

Best Season 秋(10月〜11月上旬)は紅葉と五色沼の組み合わせが最高。 冬(1月〜2月)は雪の鶴ヶ城と大内宿雪まつりが狙い目。 どちらも混雑前の早朝が圧倒的にいい。

会津若松のおすすめスポット

01

鶴ヶ城|落城しても、天守は凛と立っている

冬の朝、8時半に着いた。

観光客はまだ少なく、雪をかぶった天守閣が静かにそこにあった。

正直、最初は「どうせ復元天守か」。

1965年に再建されたコンクリート製だ。

でも、その考えは石垣を見た瞬間に消えた。

戊辰戦争のとき、この城は1ヶ月以上の砲撃に耐えた。

落城したのは慶応4年、1868年9月22日。

その日の城主・松平容保の気持ちを、石垣はずっと知っている。

天守内の展示は5階建て。

一番上の窓から見える会津盆地は、冬は雪原になっている。

風が冷たくて、目が痛いくらいだ。

でも、その寒さがちょうどよかった。

桜の時期も有名で、約1000本が城を囲む。

秋の紅葉シーズンも、天守との色の対比が鮮やかだ。

どの季節に来ても、この城は外さない。

■ 鶴ヶ城(会津若松城) 住所:福島県会津若松市追手町1-1 入場料:大人410円、小人150円 営業時間:8:30〜17:00(入場は16:30まで) 定休日:年中無休 アクセス:JR会津若松駅からバス約15分「鶴ヶ城入口」下車徒歩5分
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02

芦ノ牧温泉|大川の流れが、ずっと聞こえている

会津若松の市街地から車で約25分。

山間の渓谷沿いに、ひっそりと湯煙が上がっている。

芦ノ牧温泉に泊まったのは12月だ。

宿に着いたのは夕方5時。

もう日が落ちていて、大川の水音だけが響いている。

泉質は弱アルカリ性の単純温泉。

ぬるっとした感触が、肌にまとわりつく。

「美人の湯」と呼ばれるのも、入れば納得できる。

宿の露天風呂に入ったのは、夜の10時。

気温は多分マイナスに近かった。

湯気の向こうに星が見える。

それだけで、来た意味があった。

翌朝の朝風呂もよかった。

川霧が立ち込めていて、視界が白くぼやけている。

周辺には「芦ノ牧温泉駅」がある。

駅には有名な猫の駅長・らぶがいた。

小さな駅に、なぜか人が集まっている。

そのちぐはぐさが、また良かった。

■ 芦ノ牧温泉 住所:福島県会津若松市大戸町芦ノ牧 温泉街へのアクセス:JR会津若松駅から会津バス「芦ノ牧温泉」行き約40分 日帰り入浴:各宿により異なる(目安500〜1,000円) 宿泊:1泊2食付き15,000円〜(宿により異なる)
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03

大内宿|江戸時代に、置いてきぼりにされた村

会津若松から車で約1時間。

山の中に、突然、茅葺き屋根の集落が現れる。

初めて来たとき、声が出ない。

コンビニも、アスファルトも、電線も見えない。

江戸時代の宿場町がそのまま残っている。

全長約450メートルの通りに、茅葺きの家が30軒以上並ぶ。

ここは江戸時代、会津と日光を結ぶ重要な街道だ。

冬の大内宿が、特別だ。

1月下旬には「雪まつり」が開催される。

約500本のたいまつに火が灯り、集落全体が橙色に染まる。

その光景を見て、少し泣きそうになった。

名物は「ねぎそば」。

ネギ1本を箸代わりにしてそばを食べる、あれだ。

最初は「どうせ観光用でしょ」。

でも食べたら、ちゃんとうまかった。

1杯1,000円前後。

秋の紅葉と茅葺き屋根の組み合わせも、ここでしか見られない景色だ。

■ 大内宿 住所:福島県南会津郡下郷町大内山本 入場料:無料(協力金200円を任意で) 営業時間:見学自由(各店舗は9:00〜17:00頃) アクセス:JR会津若松駅から車約1時間、または湯野上温泉駅からタクシー約15分 駐車場:普通車500円
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04

五色沼|湖の色が、信じられない

「どうせ青いだけでしょ」。

正直に言う。

でも、毘沙門沼の水面を見た瞬間、足が止まった。

青でも、緑でもない。

コバルトとターコイズの間みたいな色が、そこにあった。

五色沼は、磐梯山の噴火(1888年)でできた湖沼群だ。

エメラルドグリーン、コバルトブルー、深い緑。

場所によって、湖の色が全部違う。

鉄分やアルミニウムの濃度が違うから、そうなるらしい。

理屈はわかった。でも、目で見ると理屈が吹き飛ぶ。

「五色沼自然探勝路」は全長約4キロ。

歩いて約1時間20分。

11月初旬に歩いたら、紅葉がちょうど見頃だ。

燃えるような赤と、信じられない青が隣にある。

その組み合わせが、非現実的だ。

早朝が狙い目だ。

朝9時前に着いたら、まだ霧が残っている。

その霧の向こうから青い沼が現れる瞬間は、一生忘れない。

■ 五色沼湖沼群 住所:福島県耶麻郡北塩原村桧原 入場料:無料 探勝路:五色沼入口〜裏磐梯高原駅まで約4km(約90分) 営業時間:散策自由 アクセス:JR猪苗代駅から磐梯東都バス「裏磐梯高原駅」行き約30分 最寄り:裏磐梯高原バス停
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05

塔のへつり|川が、1万年かけて作った彫刻

「へつり」とは、この地方の言葉で「険しい崖」を意味する。

その名前どおりの場所が、大川沿いにある。

駐車場から歩いて3分。

吊り橋を渡ると、突然、岩の塔が目の前に現れる。

高さ約100メートルの断崖が、川に沿って続いている。

岩が浸食されて、塔のような形になった。

それが1万年以上かかってできた地形だ。

秋が圧倒的だ。

紅葉が断崖に張りつくように色づいていて、川面に映っている。

見上げると岩、見下ろすと川、どこを向いても絵になる。

岩をくりぬいて作った「虚空蔵菩薩」の祠がある。

崖沿いの細い道を、手すりをつかみながら歩く。

足がすくむけど、その先に小さな祠があった。

人がここに信仰を持ち込んだ気持ちが、なんとなくわかった。

国の天然記念物に指定されている。

入場無料なのに、なぜかあまり知られていない。

それが不思議なくらい、価値のある場所だ。

■ 塔のへつり 住所:福島県南会津郡下郷町弥五島 入場料:無料 見学時間:随時(明るい時間帯推奨) アクセス:会津鉄道「塔のへつり駅」下車徒歩3分、またはJR会津若松駅から車約50分 駐車場:無料(普通車50台程度)
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モデルコース

Day Trip 8:30 鶴ヶ城 → 11:00 大内宿でねぎそば → 13:30 塔のへつり → 15:30 会津若松市内(七日町通り散策)→ 17:00 解散
1 Night 【1日目】鶴ヶ城 → 大内宿 → 塔のへつり → 芦ノ牧温泉泊 【2日目】朝風呂 → 五色沼(裏磐梯)→ 猪苗代観光 → 帰路 ※移動はレンタカーが断然便利。鉄道だけでは回りきれない
Travel Tips 会津若松駅でレンタカーを借りるのが正解。 バスは本数が少なく、大内宿・塔のへつりへのアクセスが特に不便だ。 冬は路面凍結するため、スタッドレス必須。 大内宿の駐車場は週末の10時以降は満車になることが多い。 早朝到着を強く勧める。

会津若松への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約3時間50分
水戸から 約4時間35分
前橋から 約4時間50分
高崎から 約4時間50分
名古屋から 約5時間15分
鉄道 会津若松駅へ

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