仙台から電車で40分。 ふと窓の外を見たら、海の上に島が浮いている。 そのまま吸い込まれるように降りた駅が、松島海岸だ。 日本三景と聞いて、正直ちょっと身構えている。 でも実際に立った海岸線は、そんな肩書きより、ずっと静かで、ずっと本物だ。
松島のおすすめスポット
松島湾|島が多すぎて、目が追いつかない
海岸沿いの遊歩道に出た瞬間、息をのんだ。
松の木が生えた小島が、湾の中にいくつも浮いている。
数えようとして、やめた。
260以上あるらしい。
観光船に乗ったのは午前10時過ぎ。
所要時間は約50分、料金は1,500円。
デッキに立つと、潮風と一緒に波の音が全身に当たってくる。
船の上からだと、島の形がよく見える。
どれも同じようで、全部ちがう。
よく見れば松の根元が岩に絡まっていて、波に削られた跡がある。
長い時間が、ここに積み重なっている。
陸に戻ってから、海岸沿いのベンチに座った。
牡蠣の串焼き、1本350円。
焼きたてを食べながら、また海を眺めた。
特別なことは何もしていないのに、なぜか充足感があった。
瑞巌寺|参道の杉が、異様な静けさをつくっている
海岸から歩いて5分ほど。
急に木が深くなった。
瑞巌寺への参道は、樹齢400年を超える杉並木が続く。
そこだけ空気の温度が変わる気がした。
伊達政宗が整備した寺で、創建は9世紀まで遡るらしい。
「らしい」と書いたのは、正直実感が追いつかなかったから。
ただ、参道の横にある洞窟群には思わず足が止まった。
岩をくり抜いた無数の穴に、石仏や卒塔婆が残っている。
何百年分の祈りが、そこにある。
本堂の中は撮影禁止だ。
だから目に焼き付けるしかなくて、それがよかったと後から思った。
金と黒のコントラスト、静けさ、線香のにおい。
全部ちゃんと残っている。
拝観料は700円。
思ったより人が少ない時間帯は、朝イチか16時以降だ。
五大堂|海の上に、ぽつんと建っている
橋を渡って、小さな島に上陸する。
その橋が「すかし橋」で、足元の板の隙間から海が見える。
ちょっとだけ怖い。
渡った先にある五大堂は、東北最古の桃山建築と言われている。
外観は小さい。
拍子抜けするくらい、こぢんまりしている。
でも、そのサイズ感が海の中では妙に似合っている。
正面の扉を覗くと、中には五大明王が安置されている。
ただし扉が開くのは33年に一度。
次は2039年らしい。
五大堂の周りを一周すると、松島湾が360度見渡せた。
ここが一番よかった。
さっき船で見た島々を、今度は陸の上から見ている。
どちらが本当の松島かと聞かれたら、答えられない。
入場は無料。
夕方に来ると、西日が海に反射してきれいだ。
15分もいれば十分なのに、30分以上いた。
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松島への行き方
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