夜、砂浜に懐中電灯は持ち込めない。 静かに、ただ待つ。 暗闇の中から、ぬっと現れる巨大な影。 アカウミガメが、何十年も変わらずここに戻ってくる。 阿南の夜は、そういう場所だ。 自然が主役で、人間はただの観客になる。 それが、ここに来たかった理由だ。
阿南のおすすめスポット
大浜海岸|暗闇で待つ。それだけでいい夜がある
産卵シーズンは5月下旬〜8月。
ピークは6〜7月だ。
浜に着いたのは夜9時過ぎ。
ガイドスタッフがいなければ、どこに立てばいいかもわからない。
それくらい、ただ暗い。
待つこと40分。
砂の上に、丸くて重い何かが動いた。
アカウミガメ、体長80センチほど。
ゆっくり、ゆっくり、穴を掘り始める。
声を出してはいけない。
光を向けてもいけない。
それでも、目が慣れてくると見える。
産卵を終えて海に戻っていく背中を見送った。
感動、というより、圧倒された。
生き物の時間に、少しだけ触れた感じがした。
観察ツアーは事前予約が必要。
料金は大人500円。
日和佐うみがめ博物館が窓口になっている。
日和佐うみがめ博物館|知ってから見ると、全然違う
正直、博物館は後回しにしよう。
でも先に寄ってよかった。
「カレッタ」という愛称のこの博物館、
入館料は大人600円。
建物の外観は地味だが、中身が濃い。
アカウミガメの一生が、年表みたいに並んでいる。
生まれた砂浜の磁場を記憶して、数十年後に戻ってくる。
その事実だけで、しばらく動けない。
館内には生きているカメもいる。
水槽の前で5分以上立っている。
ただ泳いでいるだけなのに、目が離せない。
夜の観察ツアーの予約もここで取れる。
博物館スタッフに「初めてですか」と声をかけてもらって、
いろいろ教えてもらった。
その会話が、一番の収穫だっただ。
9時〜17時営業。月曜定休(祝日の場合は翌日)。
薬王寺|四国88番、最後に現れる坂の意味
四国八十八ヶ所、第23番札所。
「厄除けの寺」として知られている。
石段の一段一段に、一円玉が置いてある。
厄年の数だけ硬貨を置いていく習わしだ。
初めて見た時、意味がわからない。
でも知ってから振り返ると、なんとも言えない気持ちになった。
本堂まで上り切ると、海が見える。
大浜海岸がそのまま広がっている。
昨夜カメが上がってきたあの浜が、
昼間はこんなにきれいな青だ。
朝6時から参拝できる。
静かな時間に来てよかった。
お遍路さんが数人、黙々と歩いている。
境内は無料で入れる。
駐車場から本堂まで15分ほど。
きつい坂ではないが、歩きやすい靴で来ること。
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阿南への行き方
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