四国の最南端まで来た。 もうここから先は海しかない。 足摺岬は、そういう場所だ。 高知市内から車で約2時間半。 たどり着いたとき、思ったより遠かった。 でもその遠さが、ここをここたらしめている気がした。 断崖の上に立つと、風が強くて声が飛んだ。 水平線がどこまでも続いている。
足摺岬のおすすめスポット
足摺岬灯台|断崖の端に、白い塔が立っている
駐車場から歩いて10分ほど。
椿のトンネルを抜けると、突然視界が開ける。
高さ18メートルの白い灯台が、空に刺さるように立っている。
足元は断崖絶壁。
眼下の海は深いコバルト色で、波の砕ける音が絶え間なく聞こえてくる。
柵の外には出られないが、それでも十分すぎるくらい怖い。
ここに立った人間が、昔から「端っこ」に惹かれてきた理由がわかった気がした。
灯台の内部には入れないが、外から見るだけで十分だ。
午後になると光の角度が変わって、灯台の白さが際立つ。
晴れた日の15時前後が、個人的には一番きれいだ。
スマホのカメラでは、この迫力の半分も伝わらないのが悔しかった。
唐人駄馬|誰が、何のために刻んだのか
足摺岬の灯台から車で約10分。
ちょっとした山道を歩いた先に、巨大な岩の群れが現れる。
唐人駄馬、という名前の遺跡だ。
正直、最初は「ただの岩じゃないか」。
ところが岩の表面に近づくと、カップ状の穴がいくつも刻まれているのがわかった。
縄文時代の遺跡とされているが、誰が何のために作ったのか、まだはっきりしていない。
そのわからなさが、かえって面白い。
岩の間から太平洋が見える。
縄文の人たちも、こおの海を見ていたんだと、妙に落ち着かない気分になった。
案内板は少なく、道も舗装されていない部分がある。
歩きやすい靴は必須。
サンダルで来ていた観光客が引き返している。
所要時間は往復で30〜40分ほど。
ジョン万次郎像|14歳で漂流した少年の目線
灯台への遊歩道の途中に、ジョン万次郎の像が立っている。
台座を含めると結構な高さがあって、遠くの海を見つめている顔をした像だ。
ジョン万次郎こと中浜万次郎は、1827年にここから程近い中浜村生まれ。
14歳のとき漁に出て遭難し、アメリカの捕鯨船に助けられた。
そのままアメリカに渡り、英語を習得して帰国。
幕末の日本で、日米の架け橋になった人物だ。
これを読む前と後では、像の見え方がまるで違う。
14歳で太平洋に放り出されて、そこから人生を切り拓いた。
ここに立つと、その話がやけにリアルに感じられる。
足摺岬の海は、怖いくらい広い。
万次郎が見た海も、きっとこんな色だ。
像の前には小さな案内板があって、生涯が簡潔にまとめられている。
立ち止まって読む価値は十分にある。
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足摺岬への行き方
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