松山から車で40分。 そこに、時間が止まったような町がある。 内子は、派手さがない。 でも一度歩くと、なぜか離れがたくなる。 白壁と木蝋の匂い、石畳の感触。 昭和でも江戸でもない、独特の空気感がここにはある。
内子のおすすめスポット
内子座|100年前の拍手が、まだ残っている気がした
大正5年築。
木造の芝居小屋が、今も現役で使われている。
入場料は400円。
それだけで、舞台の上に立てる。
花道を歩いてみた。
足元がわずかに軋む。
ここに役者が立っていたんだと、急にリアルになった。
奈落も見られる。
舞台下の暗い空間に降りると、回り舞台を動かす仕組みが残っている。
人力で回していた、と聞いて絶句した。
客席は急勾配で、2階席からの眺めが圧巻だ。
満員になったらどれだけ熱気があるんだろう。
そう思いながら、しばらく座ったままでいた。
ガイドのおじさんの話が面白くて、気づいたら40分いた。
八日市護国の町並み|観光地っぽくない、それがいい
600メートルほどの通り。
歩いて10分もあれば端まで行ける。
でも、往復3回した。
白漆喰の壁、格子窓、なまこ壁。
建物がとにかく密度濃く残っている。
重要伝統的建造物群保存地区に選定されているけれど、そんな肩書きより先に「本物だ」。
人が少ない。
平日の午前中に行ったせいか、観光客がほぼいない。
生活の音だけがする。
路地に迷い込んで、古い土蔵を見つけた。
誰も案内してくれない場所に、いちばんいいものがある。
夕方に光が斜めに差し込む時間帯が特に良かった。
白壁がオレンジに染まる。
16時以降、もう一度歩いてみることをすすめる。
木蝋資料館 上芳我邸|お金の使い方で、時代がわかる
木蝋で財を成した商家の屋敷。
入館料は600円。
正直、入る前はそれほど期待していない。
でも、中に入って認識が変わった。
部屋の数が多すぎる。
蔵が何棟もある。
庭も広い。
ここまで豊かだったのか、と単純に驚いた。
木蝋というのは、ハゼの実から取る植物性のろうのこと。
ロウソクや化粧品の原料として、江戸〜明治期に需要があった。
その全盛期に、この家は儲けに儲けた。
展示よりも、建物自体に見応えがある。
欄間の彫刻、床の間の素材、廊下の木の艶。
お金をどこにかけるか、という当時の価値観が読める気がした。
学芸員さんに質問したら、丁寧に20分話してくれた。
それだけで600円の元は取れた。
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内子への行き方
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