東京から西武線で約80分。 そんなに近いのに、着いた瞬間に空気が変わる。 山に囲まれた盆地特有の、冷たくて濃い空気。 秩父は、日帰りで「非日常」を手に入れられる数少ない場所だ。 季節ごとに顔が変わる。 冬は氷柱、春は桜と芝桜、秋は紅葉。 何度来ても、飽きたことがない。
秩父のおすすめスポット
秩父神社|2000年の時間が、街のど真ん中に静かに立っている
西武秩父駅から歩いて約15分。
商店街を抜けると、突然現れる。
拝殿の彫刻を見た瞬間、思わず立ち止まった。
「見ざる言わざる聞かざる」の逆バージョン、「よく見て、よく聞いて、よく話す」という彫刻がある。
日光東照宮より古いとも言われるその彫刻は、色鮮やかで細部まで息をのむほど精緻だ。
朝7時頃に着くと、参拝客がほとんどいない。
静かな境内で、樹齢千年を超えるというご神木の前に立つ。
大きすぎて、首が痛くなるくらい見上げた。
境内は広くない。
ゆっくり歩いても30分あれば一周できる。
でもその30分が、妙に長く感じる。
時間の流れ方が違う場所、という言い方しかできない。
御朱印は500円。
種類が複数あるので、授与所で確認したほうがいい。
三十槌の氷柱|夜中の2時に並んで、それでも見に行く価値があった
1月下旬の早朝4時。
気温はマイナス7℃だ。
ライトアップは夜間に行われるため、防寒を完全に油断してはいけない。
岩壁から染み出した地下水が、少しずつ凍る。
全長約30メートル、高さ約8メートルの氷の壁。
写真で見るのと、目の前で見るのは全然違う。
音がある。
ぴちゃぴちゃと、水が凍る途中の音。
青と白のライトに照らされた氷柱は、息をのむというより、しばらく声が出ない。
駐車場から見学場所まで歩いて10分ほど。
足元は凍結している場合がほとんどなので、スノーブーツか軽アイゼン必携だ。
週末は混雑する。
平日の夕方17時頃が、人も少なく狙い目だ。
見頃は1月上旬〜2月中旬。
年によって規模が変わる。
気温が低い年ほど、氷柱の育ちがいい。
長瀞渓谷|ライン下りじゃなくて、岩の上で昼寝するのが正解だ
「長瀞といえばライン下り」。
でも、本当の長瀞は岸壁の上にあった。
「岩畳」と呼ばれる国の天然記念物の岩場。
荒川の浸食でできた、平らな岩が何十枚も重なる地形だ。
歩くと、ざらりとした手触りが靴底から伝わってくる。
川の色が不思議なほど透き通っている。
春の平日、観光客がほとんどいない時間に岩の上で座って、持参したコーヒーを飲んだ。
そのまま20分くらい、川の音だけを聞いている。
旅のハイライトになるとは思っていない。
ライン下りは大人2,800円(往路のみ)。
約20分の川旅で、船頭さんの話が面白い。
川の浅さに驚く。
こんなに浅いのに、こんなに透き通っているのかと。
秋の紅葉シーズンは絶景だが、駐車場は朝8時で満車になることもある。
モデルコース
秩父への行き方
HUB CITY
東京(拠点都市)から行ける旅先を見る →