鳥海山の風景
秋田県

鳥海山

自然

Photo by kyohei ito / Wikimedia Commons (CC BY-SA 2.0)

自然と過ごすひとり旅向けカップル向け友達と山岳ハイキングゆっくり滞在

雲の上に出た瞬間、息をのんだ。 ただの山じゃない。 鳥海山は、東北の人間が「おらほの富士」と呼んで愛し続けてきた場所だ。 標高2,236m。 海から一気に空まで駆け上がるような地形が、ここにしかない景色をつくっている。 夏だけ開く世界がある。

山形・秋田両県にまたがる出羽富士、鳥海山。夏の早朝、鉾立展望台から見下ろす日本海は、朝霧と黄金色の光が混ざり合い、息をのむ絶景だ。登山道を歩き進めると、胴腹滝の涼やかな水音が耳に届き、雪解けの清水が岩肌をつたう感触が手のひらに刻まれる。高山帯では、チョウカイフスマをはじめとする高山植物が白や淡黄の花を咲かせ、潮気を含んだ風が汗ばんだ肌をやわらかく冷やしていく。下山後は象潟の海鮮料理で旅の疲れを癒したい。修験道の霊場として古くから崇められてきたこの山は、信仰と大自然が今なお深く溶け合う場所である。

Best Season
7月中旬〜8月上旬がベスト。 高山植物と雪渓が同時に見られる。 9月は紅葉が始まり、静かに歩ける。 混雑を避けるなら平日の9月がおすすめ。
Stay
・2泊以上
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鳥海山のおすすめスポット

01
鳥海山頂|雲を踏んで、日本海が見える

鳥海山頂|雲を踏んで、日本海が見える

山頂に着いたのは朝7時ごろだ。

前夜、鉾立の駐車場で車中泊した。

4時起きで歩き始めて、3時間半。

御室(おむろ)小屋を過ぎたあたりから、足元がごつごつした溶岩帯に変わる。

ここが「鳥海山らしい」場所だ。

植物が消えて、岩だけになる。

空が近くなる。

山頂の新山に立ったとき、日本海が一望できる。

晴れていれば、佐渡島まで見えると地元の人から聞いている。

その日は霞んでいて、ぼんやりとした水平線が続いている。

それでも十分すぎるくらいだ。

風が強い。

夏でも山頂付近は10℃を下回ることがある。

フリースを持ってきて正解だ。

7月下旬でも、登山道脇に雪渓が残っている。

アイゼンは不要だったが、軽アイゼンがあると安心だ。

■ 鳥海山頂(新山) 住所:山形県飽海郡遊佐町・秋田県にかほ市にまたがる 標高:2,236m 登山口:鉾立登山口(標高1,150m)から往復約8〜9時間 入山料:なし 開山期間:7月上旬〜9月下旬ごろ(積雪状況による) 注意:山頂付近は急な天候変化あり。レインウェア必携
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02
胴腹滝|冷たすぎて、手が痺れた

胴腹滝|冷たすぎて、手が痺れた

「胴腹滝」という名前が気になって、立ち寄った。

駐車場から歩いて3分。

あっという間に着く。

でも、着いた瞬間に空気が変わった。

滝というより、岩の「おなか」から水が湧き出ている感じだ。

左右2本の水が、苔むした岩肌を伝って落ちてくる。

その音が、森に染み込んでいく。

水に手を入れた。

冷たすぎて10秒も入れていられない。

年間を通じて8℃前後らしい。

ここは鳥海山の雪解け水が地中に浸透して、数十年かけて湧き出る場所だという。

数十年前の雨が、今ここで出てきている。

そう思ったら、なんだか不思議な気持ちになった。

観光地然としていない。

地元の人がペットボトルを持ってきて水を汲んでいた。

生活の水だ。

そういう場所の方が、ずっと印象に残る。

■ 胴腹滝 住所:山形県飽海郡遊佐町吹浦字滝ノ小屋 料金:無料 駐車場:あり(無料、10台程度) 所要時間:駐車場から徒歩約3分 年中開放されているが、冬季は積雪に注意
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03
鉾立展望台|標高1,150m、車で来れてしまう場所

鉾立展望台|標高1,150m、車で来れてしまう場所

正直に言う。

登山しなくても、ここに来る価値がある。

鉾立(ほこたて)展望台は、ビジターセンターの目の前にある。

駐車場から歩いて5分もかからない。

なのに、眼下に日本海と庄内平野が広がる。

象潟(きさかた)の九十九島が見える。

松島と並び称される景勝地だが、鉾立から見ると全体像がわかる。

そっちの方が感動したくらいだ。

朝イチがいい。

ガスが出る前の、7時前後。

空気が澄んでいて、鳥の声しかしない。

夕方も悪くない。

日本海に沈む夕日を、標高1,150mから見る体験は、ここにしかない。

ただし駐車場は17時ごろには閉まり始めるので注意が必要だ。

ここを起点に、山頂まで登る登山者が多い。

ビジターセンターでトイレと地図を確認してから出発するのがいい。

■ 鉾立展望台・鳥海山鉾立ビジターセンター 住所:山形県飽海郡遊佐町吹浦字鉾立 料金:無料 駐車場:あり(無料、大型駐車場完備) ビジターセンター開館:8:30〜17:00(夏季) アクセス:JR吹浦駅から車で約30分 路線バス:夏季のみ象潟・鉾立間を運行(要確認)
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モデルコース

Day Trip 6:00 鉾立展望台で朝の景色→ 7:00 登山開始→ 13:00 山頂→ 16:00 下山→ 帰路に胴腹滝へ立ち寄り。体力と早起きが条件。
1 Night 1日目:胴腹滝→鉾立展望台で夕日→麓の宿泊(遊佐町・象潟周辺)。2日目:早朝4時出発で登山→山頂→鉾立へ下山。翌日に疲れを残さないスケジュール。
Travel Tips 登山するなら最低でも前日入りが鉄則。 当日移動だと体力が持たない。 靴はトレッキングシューズ必須。 スニーカーで来ている人を何人か見たが、山頂直下の岩場で苦労している。 山小屋(御田ヶ原参籠所)は要予約。

鳥海山への行き方

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Access Time
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鉄道 酒田駅へ
移動 鳥海山麓へ

鳥海山はレンタカーがおすすめ

現地で自由に動きたいならレンタカーが便利です


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