冬の道後は、湯気がすごい。 路地の奥からも、本館の屋根の上からも、白い煙がもくもく立ち上っている。 寒いからこそ、温泉が恋しくなる。 夏目漱石が「坊っちゃん」を書いた時代から、この湯は変わっていない。 そう思うと、少し気持ちが引き締まった。
道後温泉のおすすめスポット
道後温泉本館|130年前から、湯煙だけが変わらない
正直、最初は「古いな」。
建物の外観は想像以上に小さくて、年季が入っている。
でも、木の廊下を歩いた瞬間に空気が変わった。
浴槽のタイルは昭和の匂いがする。
お湯は無色透明、かすかにぬめりがある。
温度は少し高め、42〜43度くらい。
冬の体には、ちょうど痛いくらいがいい。
料金は「神の湯階下」なら610円。
「霊の湯3階個室」なら1,950円で、お茶と坊っちゃん団子までついてくる。
せっかくなら、坊っちゃんが入ったとされる「霊の湯」に浸かりたかった。
混んでいるのは10〜11時と夕方以降。
朝8時の開館直後が、いちばん静かだ。
平日の朝、地元のおじさんたちと並んで湯に浸かる。
それだけで、十分な旅になる。
道後温泉別館 飛鳥乃湯泉|現代の湯屋は、静かに贅沢だ
本館が「歴史」なら、飛鳥乃湯泉は「今」だ。
2017年にできた新しい施設で、飛鳥時代をモチーフにした内装がある。
入った瞬間、本館とは別の建物かと驚く。
天井が高くて、照明が落ち着いていて、広い。
大浴場は石づくりで、湯の音が静かに響く。
料金は大浴場のみなら610円。
特別浴室(個室)なら2,000円で、プライベートな湯船を独占できる。
連れと二人で行ったとき、特別浴室を選んだ。
30分、誰にも邪魔されない時間が買えた。
本館より空いていることが多い。
夕方17時以降に入ると、外が暗くなっていく中で湯に浸かれる。
冬の夜にはそれが妙に沁みた。
本館と迷うなら、両方入るのがいい。
710円プラスするだけで、まったく違う体験になる。
道後商店街|湯上がりの足で、ぶらぶら歩くのが正解
温泉の後、まっすぐ宿に帰るのはもったいない。
本館からすぐ伸びている商店街を、浴衣のまま歩いた。
アーケードの全長は約250メートル。
短いようで、気づいたら1時間いた。
じゃこ天を売っている店が何軒かある。
揚げたてを100円で買って、立ったまま食べた。
熱くて、魚の味がして、冬の空気によく合う。
坊っちゃん団子は、3色の餅を串に刺したもの。
甘さが控えめで、食べやすい。
お土産に買うより、その場で食べるほうが断然うまい。
夜20時を過ぎると、閉まる店が増える。
冬は特に早い。
湯上がりのゴールデンタイムは、17〜19時だ。
観光客向けの店もあるけれど、地元の食堂も混じっている。
そういう雑然とした感じが、道後らしい。
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道後温泉への行き方
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