登山道を2時間歩いた先に、突然湯気が立ちのぼる。 道路もない。 車もコンビニもない。 そこにだけ、宿がある。 三斗小屋温泉は、栃木・那須の山の奥深くに静かに存在している。 たどり着くまでが大変だからこそ、あの湯の感触が忘れられない。
三斗小屋温泉のおすすめスポット
三斗小屋温泉|2時間歩いた先に、湯が待っている
那須・峠の茶屋駐車場から歩き始める。
最初の1時間は風が強い稜線歩き。
10月に行ったとき、体感気温は5度を下回っている。
荷物は最低限にしたはずなのに、じわじわと肩に食い込んでくる。
それでも2時間ほどで、木立の向こうから白い湯気が見える。
思わず足が止まった。
宿は「大黒屋」と「煙草屋旅館」の2軒だけ。
予約は半年前から埋まることも多い。
大黒屋の内湯は源泉かけ流しで、透明な湯がなみなみと注がれている。
ぬるめの湯に長く浸かっていると、足の疲れがゆっくり抜けていく感覚があった。
外に出ると、無音だ。
風の音しかしない夜が、こんなに静かだとは思っていない。
隠居倉〜三斗小屋温泉ルート|稜線を越えると、別の世界に入る
往路は峠の茶屋から朝日岳を経由するルートを歩いた。
標高差は約500m。
コースタイムは2時間〜2時間30分が目安。
朝日岳の山頂付近は岩場が続く。
鎖もあるが、濡れているときは慎重に進む必要があった。
10月中旬、那須連山の紅葉はほぼピークで、赤と黄色が稜線に貼り付いている。
カメラを出す回数が多すぎて、なかなか前に進めない。
三斗小屋温泉に着いたとき、宿の主人が「お疲れさん」と一言だけ言った。
それが妙に沁みた。
帰路は隠居倉を経由するルートにした。
静かな森の中を1時間半ほど歩く。
行きとは全然違う景色で、同じ山を歩いている気がしない。
那須・峠の茶屋エリア|登山口までの準備と、下山後の楽しみ
峠の茶屋駐車場に着いたのは朝7時だ。
10月の連休は6時台でもかなり埋まっている。
遅くとも7時半には着いていたほうがいい。
入山前に「峠の茶屋」で一息つくのがちょうどいい。
温かいコーヒーが300円。
外に出ると那須の山がすぐそこにある。
ここで天気を最終確認する人が多かった。
下山後は那須湯本温泉が近い。
日帰り温泉「鹿の湯」は入浴料400円と安い。
山で2時間歩いてきた足に、熱めの硫黄泉がちょうどよかった。
宿泊は三斗小屋温泉が最高だけど、那須湯本周辺にも宿はある。
那須ICから峠の茶屋駐車場まで車で約40分。
東京からなら、前泊して朝イチで入山するのが無理のないスケジュールだ。
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三斗小屋温泉への行き方
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