草に埋もれた土塁を踏みながら、ここに城があったと実感する。 派手さは何もない。 でも、静けさの中に確かな歴史の重さがある。 中久喜城は、知る人ぞ知る栃木の山城跡だ。 整備された観光地ではないぶん、自分の足で発見する喜びがある。
中久喜城のおすすめスポット
中久喜城跡|草の下に、戦国の息吹が眠っている
駐車スペースに車を止めて、歩き始める。
舗装路はすぐ終わる。
あとは獣道のような細い山道だ。
5分ほど登ると、視界が開けた。
土塁がはっきり残っている。
高さは2メートル近くあるだろうか。
草が覆いかぶさっていても、その存在感は圧倒的だ。
ここは16世紀、小山氏の支城として機能した場所だ。
でも説明板を読むより先に、地形そのものが語りかけてくる。
郭の跡を歩いていると、空堀が続く。
深さは3メートルほど。
当時の兵士が守ったラインを、今の自分が歩いている。
そのことが、妙にリアルで怖かった。
虫除けスプレーは必須だと後で後悔した。
夏場は本当に持っていくべきだ。
周辺の自然|渡良瀬遊水地が、すぐ近くにある
城跡を下りて、車で10分走ると渡良瀬遊水地に出る。
スケールが違いすぎて笑った。
広大な葦原が、地平線まで続く。
東京ドーム700個分という話を思い出した。
確かに、端が見えない。
春先はヨシ焼きで有名な場所だが、この日は晩秋だ。
枯れた葦が風に揺れて、音が立つ。
その音が気持ちよかった。
遊水地内のウォーキングコースは整備されている。
1周すると4〜5時間かかるが、一部だけ歩くだけでも十分だ。
野鳥の数がとにかく多い。
バードウォッチャーらしき人が何人もカメラを向けている。
チュウヒという猛禽類が見られる国内有数のスポットでもある。
城跡の静けさとは全然違う、のびやかな開放感があった。
道の駅きつれがわ|温泉つきの道の駅は反則だ
帰り道に寄った道の駅が、予想以上だ。
「きつれがわ」は温泉施設が併設されている。
入浴料は600円。
道の駅で汗を流せる。
山城を歩いた後の疲れた足に、お湯がしみた。
露天風呂から空が見える。
それだけで、今日来てよかったと思えた。
地元の野菜の直売所も充実している。
しいたけが1袋200円で、思わず3袋買った。
食堂では「鬼怒川ゆず塩ラーメン」が800円で食べられる。
優しい味だ。
体が冷えていたので余計においしく感じた。
城跡巡りは体力を使う。
ゴールにこういう場所があると、旅全体のバランスが取れる。
ここをセットにするコース設計は正解だ。
モデルコース
中久喜城への行き方
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