東京から約3時間。 そこに、時間が止まったような渓谷がある。 湯西川温泉は、平家の落人が隠れ住んだという里だ。 観光地っぽさがほとんどない。 川沿いに宿が並んで、湯気が立って、静かだ。 冬に来ると、その静けさがさらに深くなる。
栃木県の渓谷に湛わる温泉地で、平家の落人伝説が残る川沿いの里だ。東京から約2時間26分でアクセスでき、野岩鉄道の湯西川温泉駅から宿の送迎バスを利用する宿が多い。冬が本番。2月には河畔にかまくらが並び、ろうそくの灯りが川面に映る夜は特別な時間となる。落合橋の展望台からは凍結した竜王の滝を間近に望め、青白く輝く氷瀑と雪の絶壁の対比が圧倒的だ。四季の山野草と渓流を楽しめる湯西川水生植物園も、散策の立ち寄り先として外せない。1666年創業・25代続く本家伴久は平家ゆかりの宿で、囲炉裏会席とかずら橋が名物。かまくら祭の週末は予約が早く埋まる。川面に揺れる小さな炎。
湯西川温泉のおすすめスポット
湯西川温泉 かまくら祭|川の上に、小さな光が100個並んでいた
2月になると、湯西川の川原にかまくらが並ぶ。
ミニかまくら祭と呼ばれている。
数は約100個。
それぞれにキャンドルが灯されている。
日が暮れると、川全体がぼんやりと光って見える。
写真で見て知っていたけど、実際は全然違った。
川の流れる音と、静寂と、光だけがある。
誰も大声を出さない。
みんな、なぜか小声になっている。
開催は1月下旬から3月上旬ごろ。
夕暮れの17時ごろから点灯が始まる。
気温はマイナスになることもある。
使い捨てカイロは必須だ。
かまくらの中に入れるものもある。
甘酒を100円で出してくれる宿もあった。
そのぬくもりが、ちょうどよかった。
湯西川温泉街|川沿いを歩くだけで、ここに来た意味がわかる
温泉街といっても、長さは500メートルほど。
大きな土産物屋もない。
コンビニもない。
川沿いに古い宿が並んでいる。
それだけだ。
歩いていると、硫黄ではなく、木の香りがする。
どこかの宿の内風呂が開いているだ。
川の水は透き通っていて、冬でも澄んでいた。
橋の上から川を見下ろすと、底まで見える。
夏なら飛び込みたいような深さだ。
冬はただ眺める。
それで十分だ。
宿の多くは日帰り入浴も受け付けている。
料金は500〜1,000円が相場だ。
ランチとセットになっているプランも多い。
事前に電話で確認するのが確実だ。
平家の里|落人の集落跡に、生活がそのまま残っている
温泉街からすこし歩いた山の中に、「平家の里」がある。
入場料は500円。
茅葺き屋根の古民家が数棟、集まって建っている。
壇ノ浦で敗れた平家の落人が、ここに隠れ住んだとされる地だ。
建物の中には、甲冑や農具が展示されている。
説明文は少ない。
でも、それがよかった。
想像する余白がある。
敷地内は静かで、他に観光客がいないこともある。
冬の午後に行ったら、スタッフの方と2人だけだ。
「雪が積もる前にまた来てください」と言われた。
雪景色の平家の里を、いつか見たいと思っている。
まだ行けていない。
それが、また来る理由になっている。
モデルコース
湯西川温泉への行き方
📍 Googleマップで見る →現地の駐車場情報は公式サイトでご確認ください
温泉旅館が中心。1泊2食プランがおすすめ。
宇都宮を拠点に湯西川温泉へ日帰り・宿泊の旅も便利です
近くの旅先
「温泉」の旅先をもっと
HUB CITY
宇都宮(拠点都市)から行ける旅先を見る →