栃木の山の中に、こんな場所があったのか。 谷倉山は標高599メートル。 数字だけ見ると地味に思える。 でも冬の朝、登り始めた瞬間に気づく。 ここには、静けさとか、冷たい空気とか、 そういう言葉では追いつかないものがある。
谷倉山のおすすめスポット
谷倉山登山口|静寂が、ここから始まる
登山口に着いたのは朝7時半。
駐車スペースは10台ほど。
すでに2台止まっている。
舗装路が終わると、すぐに土の道になる。
落ち葉が積もっていて、踏むたびに音がする。
その音だけが聞こえる。
冬の谷倉山は、木が葉を落とした分だけ空が広い。
枝の隙間から差し込む朝の光が、
地面にパターンを作っている。
登山道は整備されている。
危険な箇所はほぼない。
ただ、急登が1か所ある。
膝を使って、ゆっくり上がる区間。
そこを抜けると、急に視界が開ける。
登り始めから山頂まで約60〜70分。
そんなに長くない。
でも、その時間が妙に濃い。
谷倉山山頂|599メートルが、これほどの景色を持っている
山頂に着いたのは9時すぎ。
気温はたぶん3度くらい。
手袋をしていても、指先が少し痛い。
眺望は南側が開けている。
関東平野がそのまま広がっている。
晴れた冬の日は、空気が澄んでいる。
遠くまで見渡せる。
「599メートルでこれか」。
正直、なめている。
山頂には小さな祠がある。
古い石造りで、苔がついている。
どれくらい前からここにあるのか。
誰かが手を合わせた跡があった。
風が吹くと体感温度がぐっと下がる。
防風のアウターは必須だ。
コーヒーを魔法瓶で持ってきて正解。
熱いコーヒーを飲みながら、しばらく景色を見ている。
誰かと話すわけでもなく、ただ立っている。
それだけで十分だ。
下山後の西方エリア|山を降りてから、もう一つの旅
下山したのは11時前。
まだ昼前だ。
西方エリアには、道の駅「にしかた」がある。
地元の野菜が並んでいる。
冬でも品数がそこそこあった。
ネギと白菜を買った。重かった。
ランチは近くの蕎麦屋に入った。
ざる蕎麦が880円。
出てきたとき、量に少し驚いた。
そばの香りがちゃんとした。
栃木市街まで車で20〜30分ほど。
蔵の街として知られている場所だ。
山を歩いた後、街をぶらぶら歩く。
この組み合わせが意外とよかった。
谷倉山は、アクセスが良くて、きつすぎない。
冬の平日に登ったら、すれ違ったのは4人だけ。
その静けさが、いちばんの贅沢だ。
モデルコース
谷倉山への行き方
HUB CITY
宇都宮(拠点都市)から行ける旅先を見る →