群馬県

法師温泉

温泉自然街歩き

携帯の電波が切れた。 そのことに気づいたのは、猿ヶ京から山道を30分走ったあたりだ。 不思議と焦らない。 法師温泉は、そういう場所だ。 明治8年に建てられた木造の宿が、今もそのままそこに立っている。 雪が積もった山の中に、湯けむりだけが上がっている。

Best Season 冬(12月〜2月)が断然おすすめ。雪に埋もれた木造の宿と、底から湧くぬるい湯の組み合わせは、ここでしか体験できない。新緑の5月も静かで良かった。

法師温泉のおすすめスポット

01

法師乃湯|混浴の石風呂で、時間の感覚がなくなる

脱衣所で服を脱ぐ前から、もう雰囲気に飲まれている。

明治8年築の浴舎に足を踏み入れると、高い天井から光が差し込んでいる。

格子窓、太い梁、古い木の床。

全部が本物だ。

浴槽は4つに区切られていて、底から温泉がぽこぽこと湧き上がってくる。

これが源泉かけ流しか、と思った瞬間があった。

混浴だから女性にはハードルが高いだ。

実際、女性専用時間が朝7時から9時まである。

その時間帯は女性客だけが入れる。

泉質は単純硫黄泉。

お湯はぬるめで38度前後。

だからこそ、1時間以上出られない。

湯船の底から湧く感触が、足の裏に伝わってくる。

誰も話さない。

雪の音も聞こえない。

ただ、お湯の音だけがあった。

■ 法師乃湯(長寿館内) 住所:群馬県利根郡みなかみ町永井650 日帰り入浴:1,000円(11:00〜14:00) ※宿泊者は夜通し入浴可 TEL:0278-66-0005
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02

長寿館の夕食|囲炉裏の前で、山のものを食べる夜

部屋に案内されたとき、窓の外は真っ白だ。

雪がずっと降り続けている。

夕食は囲炉裏のある食事処で出てきた。

岩魚の塩焼き、山菜の天ぷら、こんにゃくの刺身。

地元の食材ばかりが並んでいた。

岩魚は囲炉裏でそのまま焼かれていて、箸を入れると身がほろっと崩れた。

養殖ではない、野性的な香りがした。

仲居さんが「今年は雪が多くて」と話しかけてきた。

猿ヶ京から先の道が積雪で通行止めになることもある、と教えてくれた。

夜8時を過ぎると、館内がしんと静まる。

スマートフォンを触る気にもならない。

料金は1泊2食付きで大人1人18,000円前後から。

部屋によって幅がある。

古い建物だから、暖房はそれほど強くない。

羽毛布団を重ねて眠った。

■ 長寿館 住所:群馬県利根郡みなかみ町永井650 1泊2食:18,000円〜(季節・部屋により変動) チェックイン:15:00 / チェックアウト:10:00 予約は公式サイトまたは電話で
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03

雪の朝散歩|宿の周りには、それしかない

翌朝6時半、外に出た。

-5度だ。

宿の周りには何もない。

売店も、コンビニも、自販機すらない。

あるのは、雪をかぶった杉の木と、川の音だけだ。

法師川沿いの小道を少し歩いた。

足跡は自分のものだけ。

雪がきゅっきゅっと鳴った。

10分も歩けば、引き返したくなる寒さだ。

でも不思議と悪くない。

こういう朝が、ここの本質だ。

スマートフォンも必要ない。

観光地でもない。

ただ山の中の一軒宿に来た、それだけの場所だ。

朝食は7時半から。

湯豆腐と卵かけご飯と漬物。

シンプルだ。

それで十分だ。

帰りの車で電波が戻ってきた瞬間、

すこしだけ惜しい。

■ 法師温泉周辺の散策 宿周辺:無料・自由散策 ※冬季は積雪・凍結あり。防寒・滑り止め必須 最寄りIC:月夜野ICより約40分(冬季は積雪注意) 路線バス:猿ヶ京バス停よりデマンドタクシー利用
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モデルコース

Day Trip 11:00着→法師乃湯で日帰り入浴(〜14:00)→囲炉裏カフェで昼食→14:30出発。片道約2時間かかるので実質入浴のみ。泊まれないなら正直もったいない。
1 Night 15:00チェックイン→法師乃湯でひとっ風呂→囲炉裏で夕食→夜の混浴タイム→朝6:00起床・雪の散歩→朝風呂→朝食→10:00チェックアウト。帰りに猿ヶ京温泉で立ち寄り湯もいい。
Travel Tips 冬は猿ヶ京から先の道が積雪で通行止めになることがある。 必ずチェーンかスタッドレスで行くこと。 現金しか使えない場面が多い。 1万円札より千円札を多めに用意しておくと安心。 予約は早めに。特に年末年始は数ヶ月前に埋まる。

法師温泉への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約2時間27分
水戸から 約3時間12分
前橋から 約3時間27分
高崎から 約3時間27分
名古屋から 約3時間28分
備考 バス

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法師温泉へは前橋から日帰りがおすすめ

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