茨城の田園地帯に、ひっそりと残る城跡がある。 案内板も少なく、観光地らしい賑わいもない。 それなのに、なぜか足を向けたくなった。 土塁の上に立つと、風だけが動いている。 ここに人が生きている。 その痕跡が、静かに地面に残っている。
伊佐城のおすすめスポット
伊佐城跡|草と土と、時間だけが残っている場所
駐車場から歩いて5分ほど。
舗装もされていない細い道を進む。
案内板が1枚あるだけで、あとは草と木だけだ。
城跡に近づくにつれ、土塁の輪郭が見えてきた。
高さは3〜4メートルほどだろうか。
こんなに形がはっきり残っているとは思わない。
頂上まで上ると、周囲の田んぼが一望できる。
戦国時代の武将も、この景色を見ていたはずだ。
そう考えると、妙にリアルな気持ちになった。
整備された観光地ではない。
トイレもない。売店もない。
だからこそ、余計なものがそぎ落とされている。
土の上に立って、ただ風を受ける。
それだけで、来た意味がある。
所要時間は30〜40分程度。半日あれば十分回れる。
周辺の田園風景|城より先に、この景色に気づく
伊佐城へ向かう道中、車窓から広がる田んぼに目を奪われた。
茨城の内陸部特有の、どこまでも続く平野だ。
春先は青々とした苗が整列していて、気持ちがいい。
秋は黄金色になる。
どちらの季節も、それぞれに違う顔がある。
城跡の土塁の上から見下ろすと、この田園がさらに広く見える。
周囲に高い建物が一切ない。
空がやたら広い。
観光地らしいフォトスポットはない。
でもスマホを横に向けて1枚撮ったら、なかなかの写真が撮れた。
訪問者はほとんどいない。
平日の午前中に行ったら、誰にも会わない。
この静けさを独り占めできるのは、少し得した気分だ。
のんびり歩いても疲れない。
年配の方でも問題なく見学できる。
筑西市の立ち寄りスポット|帰り道に寄るなら、ここ
伊佐城だけだと1時間もかからない。
帰り道に、筑西市内で立ち寄る場所を探した。
「道の駅グランテラス筑西」が、城跡から車で約20分の場所にある。
2020年にオープンした比較的新しい施設だ。
地元野菜の直売所があって、旬の野菜が安く手に入る。
訪れたのは10月。
サツマイモや里芋がどっさり並んでいた。
100円〜200円台のものも多く、つい買いすぎた。
フードコートもあって、地元の食材を使ったメニューが並ぶ。
「いばらき」という名のついたソフトクリームもあった。
茨城産のものにこだわっているのが伝わってくる。
城跡の静けさとは真逆の、賑やかな場所だ。
でもこのギャップがちょうどよかった。
静かな場所で過ごした後に、少し人の気配があるところへ。
そのバランスが、この旅をちょうどいい温度にしてくれた。
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伊佐城への行き方
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