霞ヶ浦の水面が、朝靄の中で空と溶け合っている。 どこまでが湖で、どこからが空なのか、わからなくなる瞬間がある。 筑波山を背景に広がる水郷の風景は、写真で見るより何倍も静かで、何倍も広かった。 東京から2時間かからない場所に、こんな場所が残っていたのかと、正直驚いた。
水郷筑波国定公園のおすすめスポット
霞ヶ浦|水と空の境界線が、ここにはない
早朝6時に湖岸に立った。
観光客はまだ誰もいない。
霞ヶ浦は日本で2番目に大きな湖だ。
面積は約220平方キロメートル。
その数字だけ聞いても、現地に来るまでピンとこない。
実際に岸から眺めると、対岸が見えない。
海じゃないのに、海みたいだ。
朝の光が水面に差し込む時間帯が一番いい。
風がほとんどなければ、筑波山が湖に映り込む。
その瞬間を狙って三脚を立てているカメラマンが、平日でも数人いた。
サイクリングロードも整備されている。
レンタサイクルは土浦駅近くで借りられて、1日1,000円前後。
湖岸沿いを走ると、風が気持ちよくて、漕ぐのをやめたくなる。
観光スポットというより、ただそこにいたくなる場所だ。
筑波山|876メートルの山が、なぜここまで存在感があるのか
関東平野はとにかくフラットだ。
だから筑波山は、遠くからでもよく見える。
標高876メートル。
アルプスの山々と比べれば低い。
でも、周囲に高い山がないから、圧倒的な存在感がある。
ロープウェイを使えば山頂近くまで15分で上がれる。
往復料金は大人1,280円。
歩いて登るルートもあって、白雲橋コースは約90分。
そちらのほうが、山の表情をちゃんと感じられる。
山頂からの眺めは、360度の関東平野だ。
霞ヶ浦も見える。
東京のビル群も、天気がよければかすかに見える。
驚いたのは山頂の巨石群だ。
「ガマ石」「母の胎内くぐり」など、奇妙な形の岩があちこちにある。
地質的に珍しいらしいが、そんな説明より、実際に見たほうが早い。
とにかく不思議な形をしている。
潮来あやめ園|6月だけ、別の世界になる場所
潮来に着いたのは6月の第2週だ。
ちょうどあやめ祭りの時期で、街全体の雰囲気が違った。
あやめ園には約500品種、100万本のアヤメが咲く。
その数を聞いても想像できなかったが、現場を見て納得した。
見渡す限り、紫と白と青の花だ。
入園料は無料。
6月上旬から下旬がピークで、早朝から人が来ている。
園内には水路があって、ろ舟が通る。
舟の上から花を見下ろす角度は、歩いているときとまるで違う。
ろ舟の料金は1人500円(乗合)。
30分かけてゆっくり水路を進む体験は、江戸時代の水郷に紛れ込んだ感覚があった。
あやめ以外の季節は静かな農村地帯だ。
6月だけ、この街は全力を出す。
そのギャップも含めて、面白い。
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水郷筑波国定公園への行き方
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