標高1,470メートル。 そこにお湯が湧いている。 関東でこれほど高い場所にある温泉地は、ほぼない。 冬になると雪が積もり、湯煙が白い空に溶けていく。 その光景を一度見たら、また来たくなる。 日光の奥にある湯元温泉は、そういう場所だ。
日光湯元温泉のおすすめスポット
湯元温泉源泉地|雪の中に、ぐつぐつと
温泉街の外れに、源泉が湧き出ている場所がある。
柵で囲まれた小さなエリアに、いくつもの穴。
そこからもくもくと湯煙が上がっている。
近づくと硫黄のにおいが鼻をつく。
温度は約75度。
触れたら火傷する。
でも冬の凍えた空気の中で、ただそこに立って眺めているだけで、不思議と体が温かくなってくる。
観光客がほとんどいない朝7時に行った。
雪が積もった源泉地に、湯煙だけが揺れている。
あの静けさは、ほかでは体験できない。
ロープウェイも、ガイドも、何もいらない。
無料で見られる光景が、旅のいちばんの記憶になった。
温泉寺|お湯に入れるお寺という、ありがたさ
お寺でお湯に入れる。
その一文だけで、行く理由になった。
日光山輪王寺の別院である温泉寺は、境内に浴室がある。
拝観料500円を払うと、源泉かけ流しの湯に浸かれる。
浴室は小さい。
脱衣所もせまい。
シャンプーもない。
でも硫黄の白濁湯が、静かにかけ流されている。
4月下旬から11月下旬のみ営業しているので、冬には入れない。
それを知らずに1月に訪れて、門の前で立ち尽くした。
翌年の秋に再訪した。
そのときは平日の午前中に行って、貸し切り状態だ。
お堂の前でお参りしてから入るお湯は、なんとなく効きそうな気がした。
気のせいだけど、そういう気分込みで旅だ。
湯ノ湖|冬、凍った湖のそばにいる時間
温泉街のすぐ隣に、湖がある。
湯ノ湖。
標高1,478メートル。
真冬になると湖面が凍る。
1月に行ったとき、岸近くがうっすら白くなっている。
その向こうに、雪をかぶった山が並んでいた。
湖畔を一周歩いても40分ほど。
トレッキングシューズがあれば、冬でも歩ける。
ただし雪と氷で滑るので、軽アイゼンがあると安心だ。
湖の西側には釣り人が何人かいた。
冬季は一部エリアで穴釣りができるらしい。
声をかけたら「今日はぜんぜん釣れない」と笑っている。
カフェも売店もない。
ベンチがあるだけの湖畔で、ぼんやり水面を見ている。
そういう時間が、旅には必要だ。
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日光湯元温泉への行き方
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