山道を進むと、突然ひらける。 そこに、城跡だけが静かに残っている。 福原城は、観光地らしい賑わいがない。 のぼりもない。売店もない。 ただ、土塁と空堀と、木々の静けさがある。 それがかえって、ここに引き寄せる理由になっている。
福原城のおすすめスポット
福原城跡|案内板の少なさが、逆にリアルだ
車を停めたのは、小さな空き地のような場所。
駐車スペースは3台ほどしかない。
整備された入口があるわけでもなく、
ふと「ここか?」と立ち止まるような場所だ。
足元は草と土。
歩き始めて5分ほどで、空堀が見えてくる。
深さは3〜4メートルはありそうだ。
スコップで掘ったと思うと、気が遠くなる。
案内板は数枚あるが、説明は控えめ。
そのおかげで、自分の目で読み解こうとする。
土塁の高さ、空堀の角度、郭の配置。
パズルみたいで、想像力が刺激された。
戦国時代、那須氏の支城だったとされる場所。
歴史の重みとか、そういう大げさな感覚ではなく、
ただ「人がここで生きていた」という感触があった。
それが正直な印象だ。
城跡の自然|10月の紅葉、誰も来ていない
訪れたのは10月中旬、平日の午前10時ごろ。
誰もいない。
木々はちょうど色づき始めている。
赤、黄、緑が混ざり合って、
城跡の土塁の上に影を落としている。
音は風と鳥だけ。
しばらく立ち止まって、その静けさを聞いている。
こういう時間を、最近忘れていた気がした。
城跡自体は広くない。
ゆっくり歩いても30〜40分で一周できる。
だから逆に、余白がある。
急ぐ必要がない。
カメラを持ってきた甲斐があった。
光の入り方が午前中はやさしくて、
空堀の陰影がきれいに撮れた。
午後に来ると逆光になりそうだったから、
朝イチで来て正解だ。
周辺エリア|那珂川の流れと、道の駅で一息
城跡から車で10分ほど走ると、那珂川沿いに出る。
川幅が広く、水が澄んでいた。
シーズンには鮎釣りの人が並ぶ場所らしい。
そのまま「道の駅 那珂川郷」へ向かった。
城跡から約15分、距離にして8kmほど。
地元の野菜が安い。
なすやきゅうりが数十円台で並んでいた。
お土産というより、地元の買い物スポットという雰囲気。
それがよかった。
食事は併設の食堂で。
鮎の塩焼き定食が900円。
骨まで食べられるくらい焼いてあって、
ビールが飲めないのを少し後悔した。
帰り道、那珂川の土手を少し歩いた。
風が川の匂いを運んでくる。
城跡の静けさとは違う、開けた気持ちよさがあった。
福原城だけで来るより、セットで回る方が断然いい。
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福原城への行き方
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