標高2,354m。 群馬と長野の県境に、静かにそびえる山がある。 四阿山(あずまやさん)。 冬に登ると、別世界が待っている。 トレースのない雪面、息が白い空気、遠くに浮かぶ北アルプスの稜線。 「こんな景色、誰にも教えたくない」と本気で思った。 それでも、やっぱり伝えたくなる山だ。
四阿山のおすすめスポット
菅平牧場登山口|夜明け前、4時起きで向かう価値があった
登山口は菅平牧場の一角にある。
駐車場に着いたのは朝7時。
気温はマイナス8度だ。
冬季は牧場の入場料として200円が必要。
それを払って、ゲートをくぐる。
最初の30分は緩やかな雪原歩き。
スノーシューを持って来て正解だ。
アイゼンだけだと膝まで沈む場面もある。
樹林帯を抜けると、一気に視界が開く。
そこからの稜線歩きが、この山の真骨頂。
左手に北アルプス、右手に浅間山。
360度、遮るものがない。
風が強い日は体感温度がマイナス20度近くになる。
バラクラバとゴーグルは必須。
手袋は2枚重ねで臨んだ。
登り始めから山頂まで約3時間30分。
決して楽ではない。
でも、山頂に立った瞬間のあの感覚は、言葉にならない。
四阿山山頂|2,354mの静寂、そこにいるのは自分だけだ
山頂に着いたのは10時40分。
平日だったこともあって、誰もいない。
祠の屋根まで雪に埋まっている。
夏にここを訪れたら、また別の顔をしているんだろう。
風は強かったが、空は嘘みたいに青かった。
北アルプスの白い峰々が、くっきりと見える。
槍ヶ岳の頂点まで、肉眼で確認できる。
山頂で食べた温かいカップラーメンの値段は250円。
コンビニで買った普通のやつ。
でも、あれは人生で一番うまいラーメンだっただ。
滞在時間は約20分。
長居すると体が冷える。
名残惜しいが、下山を開始した。
帰りは根子岳を経由するルートを選んだ。
こちらの方が雪の量が多く、新雪を踏む感触が気持ちよかった。
根子岳から見る四阿山のシルエットも、また絶品だ。
嬬恋温泉 つつじの湯|下山後、体の芯まで温まる場所
下山後、体はボロボロだ。
足が笑っている。
登山口から車で約40分、群馬県嬬恋村へ向かう。
そこに「つつじの湯」がある。
料金は大人600円。
シャンプーやボディソープも完備されている。
内湯と露天風呂があって、露天からは浅間山が見える。
冬の冷たい空気の中、湯船に肩まで浸かる。
あの解放感は、登山後にしか味わえない。
泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉。
肌がつるつるになる感覚があった。
休憩所もあって、ざるそば800円を食べた。
シンプルな味が、疲れた体にしみた。
混んでいる時間帯は15時以降らしい。
下山が早ければ、13時前後に入るのがおすすめ。
ゆったり使えた。
ここまで来たなら、日帰りでも十分に満足できる。
でも泊まれるなら、翌朝また山に向かいたいと思ってしまう。
そういう山だ。
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四阿山への行き方
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