稜線の果てに、突然、断崖が現れる。 荒船山はそういう山だ。 なだらかな登山道が続いたと思ったら、 足元がいきなり切れ落ちる。 標高1,423m。 テーブル状の頂上が、冬になると雪をかぶって白くなる。 その端に立つと、関東平野がどこまでも広がっている。
荒船山のおすすめスポット
荒船山・艫岩展望台|足がすくむ、270mの垂直な世界
登山口から約2時間半。
道は思ったより穏やかで、拍子抜けするくらいだ。
ところが最後の10分で空気が変わる。
木々が開けて、突然、視界が広がった。
艫岩(ともいわ)の展望台に立った瞬間、思わず後ずさりした。
足元から270mが垂直に落ちている。
柵はある。
でも、風が強い日には立っているだけで怖い。
冬の晴れた日、眼下に広がる景色は別格だ。
霜で白くなった岩肌。
雲海が低く漂っていて、遠くに浅間山のシルエット。
写真を撮るのを忘れて、しばらくただ立っている。
登山開始は内山峠駐車場から。
無料で10台ほど停められる。
朝7時に着いたら、すでに半分埋まっている。
冬は早めに出たほうがいい。
荒船山・山頂エリア|平らな稜線が、別の星みたいだ
艫岩を過ぎると、嘘みたいに地面が平らになる。
荒船山の最大の特徴がここだ。
テーブルマウンテンと呼ばれる理由がわかった。
尾根の上がほぼ水平に続いていて、
樹林帯の中を歩いていると、山頂にいる感覚がない。
最高点の経塚山(1,423m)まで、展望台から約30分。
標識があるだけで、眺望はほとんどない。
でも静かで、風の音だけが聞こえる。
冬は足元が凍っていることが多い。
訪れたのは1月の平日で、気温はマイナス4度。
チェーンスパイクをつけて歩いた。
手袋なしでは5分が限界だ。
山頂付近に避難小屋がある。
中は古いが、風は防げた。
行動食を食べながら10分ほど休んだ。
そこで出会った地元のおじさんに、
「晴れた日の朝が一番だよ」と教えてもらった。
内山峠〜登山口周辺|出発前に立ち寄りたい、静かな峠道
国道254号線を走って内山峠へ向かう道が、すでに好きだ。
長野と群馬の県境に近い峠道。
冬の朝、誰も走っていない山間の国道。
車を停めてエンジンを切ると、静寂が来た。
峠の駐車場から荒船山を見上げると、
断崖の稜線が空に浮かんでいるように見える。
この角度のほうが、山の形がわかりやすい。
登る前に写真を撮っておいてよかった。
下山後に立ち寄ったのが、下仁田町の市街地。
ここはこんにゃくと下仁田ねぎで有名な場所だ。
下山から車で約20分。
「登山の締め」に、地元のスーパーでこんにゃくを買って帰った。
1袋80円。
都内で売っているものと、味が違った。
モデルコース
荒船山への行き方
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