茨城の最高峰、標高1022m。 那須連山も見渡せる山頂まで、車でほぼ行ける。 それでも冬の八溝山は、甘く見ると痛い目に遭う。 路面は凍り、木々は霧氷に覆われ、空気は刃のように冷たい。 だからこそ、たどり着いた先の景色が、ただごとではない。
八溝山のおすすめスポット
八溝山頂展望台|凍てつく空気の先に、関東平野が広がっている
山頂まで続く八溝林道を走ると、路面がみるみる白くなっていく。
気温はマイナス5度を下回っている。
車を降りた瞬間、頬が痛い。
展望台は5層の八角形の塔。
階段を上るたびに視界が開けていく。
最上段に出た瞬間、声が出ない。
那須岳、日光連山、筑波山。
関東の山々が一望できる。
晴れた冬の日は、東京スカイツリーまで見えると聞いていたが、本当だ。
霧氷に覆われた木々が、白銀のトンネルを作っている。
2月の八溝山は、別の星みたいだ。
夏とは全然違う顔をしている。
山頂付近の駐車場から展望台まで歩いて5分ほど。
スタッドレスタイヤは必須だ。
冬用装備なしで来たら、林道の途中で引き返すことになる。
八溝嶺神社|山頂に静かに佇む、古びた空気
展望台のすぐそばに、八溝嶺神社がある。
創建は古く、奈良時代にさかのぼるとも言われている。
冬の境内は、誰もいない。
足跡さえない。
雪が積もった鳥居をくぐると、時間の感覚がずれるような静けさがあった。
社殿は小ぶりだが、山頂に立っている重みがある。
ここまで来た人だけが感じる空気感、というのがある。
観光地ではなく、ちゃんと信仰の場所だ。
初詣に登る地元の人もいると聞いた。
標高1022mまで、正月に足を運ぶ人たちの気持ちが、少しわかった気がした。
参拝は無料。
特に決まった時間もない。
冬はとにかく防寒をしっかりして来ること。
手袋と帽子は必ず持ってきた方がいい。
八溝川湧水群|山の水が、地面からそのまま湧いている
山を下りる途中に立ち寄った。
八溝川の源流にあたる湧水群だ。
「日本名水百選」に選ばれているとは知らずに来た。
案内板を見て、ああ、そういう場所だったのかと後から気づいた。
冬でも水は涸れていない。
むしろ、周囲が雪に白く覆われているぶん、水の透明さが際立つ。
飲んでみると、冷たくて、くせがない。
ただの水なのに、やけに旨かった。
八溝五水と呼ばれる5つの湧水がある。
「金性水」「鉄水」「龍毛水」「白毛水」「銀性水」。
それぞれに成分が違うという。
全部飲み比べてみたが、正直、違いはよくわからない。
でも、山の中で冷たい水を飲む、それだけで十分だ。
水をペットボトルに汲んで持ち帰る人も多いようだ。
ひとつ用意してくると良い。
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八溝山への行き方
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