標高164メートル。 そんな数字、正直なめてた。 でも冬の風神山は違った。 山頂に立った瞬間、息が止まった。 霞ヶ浦が銀色に光って、筑波山が真正面に浮かんでいる。 茨城にこんな場所があったのか、と。 低山だからこそ、気軽に来られる。 そして気軽に、裏切られる。
風神山のおすすめスポット
風神山登山口|朝8時、誰もいない山に踏み込む
駐車場は無料で10台ほど止められる。
冬の平日、車は2台だけだ。
登山口の看板は素っ気ない。
でもそれがいい。
整備されすぎていない山道が続く。
落ち葉が積もって、踏むたびにザクザク音がする。
その音だけが聞こえる。
鳥の声もたまに。
コースタイムは山頂まで約20分。
でも急ぐ必要はない。
足元の霜を踏みながら、ゆっくり登った。
気温は4度だ。
手がかじかむ。
でも体は温かくなってきた。
木の間から光が差し込んで、冬の山道らしい空気がある。
この静けさを求めてここに来た人間が、確かにいる。
そういう場所だ。
風神山山頂|164メートルの向こうに広がる、本物の絶景
山頂に出た瞬間、視界が開けた。
ああ、これか。
霞ヶ浦がそこにある。
冬の朝の光を受けて、湖面が鈍く光っている。
筑波山は雲の上に頭を出している。
遠くに富士山も見える。
こんな低い山から富士山が見えるとは思っていない。
正直、声が出た。
山頂には小さな祠がある。
風神を祀っている。
だから風神山、というそのままの名前だ。
風は冷たかった。
体感は0度に近い。
でも景色を見ていたら寒さを忘れた。
10分ほど立ち尽くした。
ベンチが1脚ある。
そこに座って、持ってきたコーヒーを飲んだ。
熱くて、苦くて、景色に合っている。
登り20分でこれが見られるなら、また来る。
風神山展望台エリア|下山後の時間まで、ここが好きになる
山頂の少し手前に展望エリアがある。
視界が開けていて、写真を撮るならここが使いやすい。
山頂よりも風が少し弱い。
冬場はここで立ち止まる人が多かった。
地元のおじいさんがひとり、双眼鏡を持って霞ヶ浦を見ている。
「毎週来てるんだよ」と教えてくれた。
毎週来たくなる山、という言葉の意味がわかった気がした。
下山は別ルートを使った。
所要時間は同じくらい。
落ち葉の量が多くて、少し滑った。
冬は滑り止めがあると安心だ。
駐車場に戻ったのは10時前。
2時間かからない。
それだけの時間で、ここまで変わった気持ちになれる。
遠くに行かなくていい、と思えた日だ。
モデルコース
風神山への行き方
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